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2004.06.25

高齢者の食事

名護市総合在宅介護支援センター主催の家族介護教室で
「老人の体の特性と介護」について話をすることになった。
その資料集め(その1)。

「年寄りにヒージャー(山羊)食べさせてもよいか」という質問もあるらしい...

沖縄県保健婦長会編集「老人の健康生活」より

老人の身体的特徴

1.循環器疾患が加齢とともに増える一方、がんは進行が遅くなり、体内にがんを持ちながらその他の病気で死亡することが多い。また反射神経が鈍くなることで不慮の事故が増加する。
2.病気に対する危険因子の予知力が弱い。危険因子と発生する疾患との関係が大きい。
3.意識障害を起こしやすい
4.続発症、合併症を伴いやすい
5.水、電解質のバランスを崩しやすい。老人は大なり小なり腎機能の低下があり尿濃縮力が低下。脳卒中で意識障害があったりすると脱水になりやすい
6.症状が非定型的。無痛性心筋梗塞、無熱性肺炎など
7.拘縮、じょくそうを合併しやすい
8.ADLの低下。病気自体は治癒しても臥床をきっかけに寝たきりになってしまうことがある

長寿科学振興財団「Aging and Health」2003年夏号より

高齢者の適切な栄養

1.各栄養素の摂取量が全体的に減少、特に動物性たんぱく質や脂質の摂取量は70歳以上で減少が大きい
2.高齢者の栄養所要量策定のためのデータは不足している
3.生命予後との関連では血中アルブミンやBMIがそれぞれ独立して予後に影響。高齢者の場合、BMIが高いことは予後を悪くはせず、低いことが予後を悪くしている。動物性脂肪の摂取量は生存者で多く、アルコール量と漬物摂取量は死亡者で多かった。また、牛乳や油脂の摂取が高いことが生命予後をよくしているなどの報告あり。
4.沖縄の百寿者は、エネルギー摂取量は少なくなく、たんぱく質を減らす食事制限は危険、脂肪摂取やカルシウム、ビタミン摂取も多い。その典型としてのゴーヤーチャンプルー。
5.その他、腹八分や緑黄色野菜も100歳自立群に多いという報告もある
6.食事を他の人とともにすることや、食事づくりに関わること、食事に満足していることが高齢者のQOLをよくしている。
ヒージャーも良さそうだぞ?

高齢者の唾液と口腔乾燥

1.高齢者の3人に1人が口腔乾燥を自覚
2.口腔乾燥や唾液分泌低下は食欲低下につながる可能性
3.それを防ぐ方法として、原因薬剤の変更、適度な水分補給、口呼吸の改善、義歯の調整など

加齢による味覚の変化

1.味覚低下の原因は加齢(舌の形態的変化)、亜鉛欠乏、薬剤など
2.薬剤ではイブプロフェンによる甘味、塩味の味覚低下
3.加工食品には亜鉛キレート剤が含有されているので、亜鉛欠乏性味覚障害をきたす恐れ
4.亜鉛が不足しないようにすることと、たんぱく質の適度な摂取が必要
5.トウガラシの辛味成分であるカプサイシンは特に食塩に対する味神経応答が敏感になる
6.食塩は高齢者にとって味覚を満足させ、ミネラルの解離にもつながるので、一概に減塩指導をすべきではない

コーレーグースも良さそうだ

(次は嚥下障害の話)

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