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2004.11.20

痴呆と呼ばないで

毎日新聞ニュースより 用語見直し:「痴呆」を「認知症」へ 厚労省検討会

 「痴呆」に侮べつ的な意味があるとして用語の見直しを論議してきた厚生労働省の検討会は19日、「認知症」を使うことでほぼ合意した。「認知症」を含め、「認知障害」「記憶症」「もの忘れ症」など六-つの案を厚労省のホームページ(HP)に掲載し、一般市民から意見を集めた結果、「認知障害」の支持が一番多かったが、別の概念でも使われているため、次いで支持された「認知症」で固まった。12月24日に開く次回の検討会で正式決定する予定。
という記事。

「瞬く間に今を忘れる病気」とも呼ばれる痴呆dementiaだけど、実は

患者本人の発言から、何もわからないのだと思われてきた痴呆の人が、実は様々なことを理解しているのだということが明らかになってきた。初期の痴呆だけでなく、症状が進んでも同様に「わかっている」ことを裏付ける報告もある。 (Yomiuri On Line 介護ニュース 医療と介護より
すなわち
たとえば重度の痴呆の91歳の女性が「家に帰りたい」と言った場面で、スタッフは「今日、外は雨だから無理」と言って立ち去ってしまった。その後に女性の気持ちを聞いたところ、「人のことをバカにしやがって。ちゃんと話を聞きもしないで」と話し、スタッフが適当に答えたことを見抜いていた。
忘れていても否定的な感情だけは残るという。

今日の記事は「こころの健康」というカテゴリーに入れたが、 「痴呆」は統合失調症やうつ病など「こころの病気」とは違う範疇のdisabilityだと思う。 とにかく、これからは「痴呆」と呼べなくなることは認識したい。

名称変更と言えば、精神分裂病から統合失調症に変更したのが2002年夏。 このときは患者サイドからの強い要望だったと聞いている。

今回の呼称変更は、全国精神障害者家族連合会が日本精神神経学会にその変更を要望したのが契機となった。1993年のことで、「精神が分裂する病気」というのはあまりに人格否定的であって本人にも告げにくい、変えて欲しいという主旨であった。(日本精神神経学会「統合失調症について」より

これに対して「痴呆」→「認知症」の経緯は、若干ニュアンスが違うようだ。

厚生労働省では、「痴呆」という用語には侮蔑的な意味合いが含まれている こと等から、これに替わる用語を検討するとともに、併せて、「痴呆」 に係る 誤解や偏見をなくす一助となることを目的として、『「痴呆」に替わる用語に 関する検討会』を設置(厚労省パブリックコメント募集案件より)
こういうニュースをきっかけにして、痴呆の患者や介護についての国民的議論を まき起こすことをねらっているかもしれないね。

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