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2005.02.19

たばこに関するアンケート調査

今年度は、同じ教材(たばこスライド2004)を用いていろんなパターンで
喫煙防止教育を行ってきたので、その差異があるかを見るために調査を実施した。

  • 調査対象は平成16年11月に喫煙防止教育を受けた小学校5年生123名
  • 調査時期は、その2ヶ月後の平成17年1月
  • 調査方法は、配布回収を学校に依頼。無記名。
  • 使用教材はたばこスライド2004
  • 教育パターンにより以下の3群に分けた
    1. 保健所医師が講話。クラスで受講。その後担任による3コマのフォロー授業あり
    2. 一般教諭が講話。クラスで受講。フォロー特になし。
    3. 保健所医師が講話。体育館で学年全体で受講。フォロー特になし。

  • 調査内容
    1. たばこに関連する語句を知っているか
    2. 将来たばこを吸わないか
    3. たばこの害について家族と話したか
    4. 周囲の喫煙者にたばこをやめるように説得をしたか→やめさせることができたか

調査結果(n=123)
1.たばこに関して知っている(意味がわかる)語句

  • ニコチン  106 XXXXXXXXXX>
  • 肺がん   96  XXXXXXXXX>
  • 心臓発作  88  XXXXXXXXX
  • タール    77  XXXXXXXX
  • 一酸化炭素 72  XXXXXXX
  • たばこ顔  70  XXXXXXX
  • 血管収縮  46  XXXX>
  • 依存症   38  XXXX
  • 副流煙   32  XXX
  • 受動喫煙  5  >

講義パターンによる比較(知っている言葉の数の平均値)
  1. 保健所医師が講話。クラスで受講。その後担フォローあり  7.9個
  2. 一般教諭が講話。クラスで受講。フォローなし  3.5個
  3. 保健所医師が講話。学年全体で受講。フォローなし  4.4個

2.あなたは将来たばこを吸うと思いますか
  • 吸う 2
  • 吸わない 84
  • わからない 37

3.話を聞いた後で、家に帰ってたばこの害について家族と話しましたか
  • 話した 90
  • 話していない 21
  • 覚えていない 11 その他

4.話を聞いた後でたばこを吸っている人にたばこをやめるように話してみましたか
  • はい 64
  • いいえ 24
  • 吸う人がいない 34 その他

5.あなたはたばこを吸っている人の、たばこをやめさせることができましたか
  • はい 7

考察
喫煙防止教育の目的はたばこの害に関する知識を獲得し、将来にわたって
吸わないという意志を持ってもらうことである。また、家族や周囲で喫煙する
大人に対して「禁煙サポーター」となることも期待している。

したがって、講義の最初には「必ず今日勉強したことを家に帰ってからも
家族と話し合うように」と子どもたちにはお願いをしている。自分の理解した
内容を整理して、自分の言葉で他人(家族)に話すことで、知識の定着が
期待されるからである。

講義から2ヶ月後の知識を尋ねた質問1に関しては、ニコチンや肺がん、
心臓発作、タール等、たばこの直接的な健康被害に関する語句が上位を占めた。
逆に、受動喫煙、副流煙、依存症は知っている児童が少なかった。
上位に位置された語句は使用した教材の中でも強調されてはいるが、
もともと獲得していた知識である可能性も高い。今回は講義前の調査を
行っていないので前後の比較は困難である。今回の結果を、今後教材の
内容を検討する際にも反映させるべきであろう。また、知識を獲得したか
どうかについての確認方法が妥当であるかどうかも検討が必要である。

将来にわたってたばこを吸わないという意志は、全体の68%の児童で確認
できた。この数字は、さらに知識が定着すると増加すると思われるが、
知識だけではなく、誘いの断り方、広告分析などのライフスキル教育とも
組み合わせて喫煙防止教育を進めていくべきであろう。

家に帰ってたばこの害について家族と話した児童の割合は約73%であった。
また周囲にたばこを吸う人がいる児童の73%が禁煙するように説得をしたと
答え、うち7名が成功した。
家庭で子どもの見ている前で大人がたばこを吸うことは、子どもを受動喫煙の
害にさらすだけでなく、将来の新たな喫煙者を生み出すことにつながるので、
このような話をきっかけに家庭内での禁煙に関する意識が高まることを期待
したい。

講義パターンによる差異については、知っている言葉の平均値で比較すると
講義後のフォローがあった群が多くの知識を継続して獲得していることが
明らかになった。フォローの時期や内容については検討すべき課題だが
今後の喫煙防止教育のあり方に参考になるであろう。

学校における喫煙防止教育の評価については、

全体の4分の3が研究デザインに問題があり、対象群を選定すること、
事前調査は不可欠、事後の追跡調査はできれば成人に達するまでが
望ましい
との報告がある。今回の調査からも、事前調査を行う
必要性が明らかになった。今後はこのような評価を行いながら
効果的な喫煙防止教育の方法を検討し、健康おきなわ2010及び
健やか親子おきなわ2010に共通して掲げられている
「未成年の喫煙をゼロにする」

という目標達成に寄与したい。

まとめ

  • 喫煙防止教育を実施して2ヶ月後の追跡調査を小学校5年生に実施した
  • ニコチン、タール、肺がん、心臓発作などの語句は比較的浸透していたが
    受動喫煙、依存症、受動喫煙という語句は少数にとどまった
  • 児童の約7割が家庭でたばこの害について話をして、周囲に禁煙を導いた
  • 事前調査や、講義後のフォロー授業の必要性が示唆された



この作文をもって、来週の管内たばこ対策連絡会議にのぞみます。
その結果については後日ここで紹介するつもり。
アクセス数60000を突破に感謝(本当にありがとうございます)


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