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2005.03.08

主役はB型

血液型の話ではありません。今年流行しているインフルエンザのタイプです。 今年前半はノロ騒ぎがあってか、インフルエンザ流行の立ち上がりもスロー。 しかし、現在流行拡大28都道県で警報 インフルエンザ遅いピーク(共同3/4)

インフルエンザの流行が拡大し、患者数は2月14-20日(第7週)に 28都道県で警報レベルを超えたことが、厚生労働省と国立感染症研究所が 4日発行した感染症週報で分かった。  厚労省は「収まる兆しはなく、例年より流行のピークは遅いとみられる」 と引き続き注意を呼び掛けている。
という状況です。

今年の特徴として挙げられるのが、

今シーズンは発症者の6割以上が9歳以下で、 ウイルスはB型が半数以上と多いのが特徴。
例年、A型の流行が終わった頃に「控えめに」登場するB型が今年は主役です。 したがって、 
国立感染症研究所(東京)のまとめでは、 2月末までに全国から集まった1200余りのウイルスの約6割がB型。 「これほど多くのB型が現れるシーズンは初めてだろう」と同研究所 感染症情報センターの安井良則主任研究官。 「B型は春先までだらだら流行する傾向がある」と指摘する。 (3月2日asahi.com医療・健康欄記事より)
まだまだ流行が衰える兆しはありません。やがて沖縄でも警報が出るはず。

ではA型とB型の違いはなんでしょう。前出のasahi.com記事によると

  • 症状の違いはほとんどなし(重症化はA香港型に多い)
  • 薬はアマンタジンはAにしか効かない。タミフルにBは反応良くないという声も。
  • ワクチンについては「今のワクチンはB型にも対応している」 A型に比べて抗体ができにくいとも言われるが、一概には言えない
おかあさん方の関心事は、このワクチンと流行の関係でしょう。実際、 私たちの保健所にあがってきた報告の中にも「接種したのにかかった」という例も 見られます。

保健行政感染症ネットワークin北海道によれば

近年世界的に流行しているインフルエンザB型ウイルスは2系統に分かれる。 すなわち、山形系統株とビクトリア系統株である。
今シーズン流行のB型が米国と同じように山形系統株であるならば、ある程度 ワクチンは効果を持つと考えられるが、ビクトリア系統株が流行の主流となると ワクチンは効果を持たず、さらに一般的に抗体保有価が低いと考えられるから、 流行は拡大する可能性がある。ただしB型ワクチンとして、2年連続ビクトリア 系統株のワクチンを用いているからある程度は抗体の上昇は期待されている。
というコメントを発表しています。

では、実際に今年流行しているのはどっちなんでしょうか。 札幌市衛生研究所によると、今年分離したB型60株のうち54株が山形系。 東京都健康安全研究センターインフルエンザ情報によると 今季流行のB型株は昨年流行した株とは系統樹上は別のクラスターに属するとのこと。 系統樹によると(よく見方がわかりませんが)、victoria よりは yamagata に近そうな... 今年のワクチン株(B/Shanghai(上海)/361/2002(山形系統株)にも近いことがわかります。

いずれにしても、

東京周辺で幾分患者減少の兆しがみられる(第8週)ものの、
全国的にはまだ流行が続きそうです。ご注意を。

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