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2005.07.10

医療費抑制バトル

全国いきいき公衆衛生の会サマーセミナーin秦野に参加しました。
その中でも話題にあがったこのニュース(日経7/10)

医療費圧縮へ県別計画
健診率など8指標設定 未達成なら補助金減

厚生労働省は医療費を抑えるため都道府県単位で様々な数値目標を盛りこんだ医療計画を作る方針を決めた。医療費の伸び率を管理する総額抑制ではなく、健康診断受診率など8つの個別指標を使い、その改善を通して圧縮する。達成できなければ国から都道府県に支給する交付金を減らし、政策の実効性を高める。

どうして医療費を抑える対策をとるかというと

政府の経済財政諮問会議は厚労省に医療費の総額抑制を求めている。
厚労省は全体の伸びを抑える政策は適当でないと新手法を考えた
そうだ。

医療費は毎年一兆円余り増えていて、国内総生産(GDP)の伸び率を上回る。
財務省や経済財政諮問会議は膨張する医療費を抑制するため、
経済指標と連動した抑制目標を提案している(高齢化修正GDP)。
厚生労働省や自民党厚労族議員は「医療費は経済指標と連動しない」と強く反発。
6月にまとめられた「骨太2005」では、医療費抑制の具体策は年末に先送りされた。

知らないところでバトルが行われ、その産物として今回の方針が出されたらしい。
でも、これぞ主役(国民)不在の論議だね。フー。

2006年度の医療制度改革に盛りこまれる導入する8つの指標について

健康診断の受診率
基本的な診断を1年間に受けた人の割合
がん検診の受診率
胃がん、肺がん、乳がん検診を受けた人の割合
疾病自覚率
基本検診で病気の可能性があった人の何%が精密検査を受けたか
早期社会復帰率
病気の発覚・入院から一定期間後に社会復帰した人の割合
在宅支援率
訪問診療・看護など在宅医療で対応可能な患者の割合
地域連携支援率
病院、診療所が病状に応じて患者を効率的に受け渡ししているか
死亡率
がん、脳卒中など病気ごとに
地域医療カバー率
がん、小児救急など主要医療サービスを地域内で提供できるか

この指標の根拠となっている表では

受診率が高く入院日数が短いほど高齢者の医療費は安い傾向に
確かに医療費が最も安い長野県だけをみればあてはまるが、
例えば医療費ワースト3位の大阪は検診受診率は長野を上回っているよ。

皮算用は他にもいろいろある

  • 健康診断で血液や尿などを調べれば早めの生活習慣病対策で発症者を減らせる。 受診率が6割〜9割に高まると生活習慣病発症者数は2割減り、2025年度医療費を2兆8千億円圧縮
  • 全国で最も入院期間が短い長野県の水準に短縮すれば2025年医療費を4兆9千億円減らせる
  • 8つの指標が改善すると医療費の1割にあたる7兆7千億円が圧縮できる
この金額のために国が都道府県にムチを振るう。
最も気になるのは、目標設定のやり方
都道府県の目標は地域の特性を考えて決める
主語が省略されていますが、やっぱり国が決めるつもりなんだろうか。
地域の特性も卓上で計算して決められたら、地方はたまらないが。

身内にムチを振るってもいいが、もっと効果があると思われる
たばこ税増税(たばこの値上げ)などキチンと外部圧力(財政サイド)とも
闘う姿勢を見せて欲しいと思うのは自分だけか。

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