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2005.10.18

ガフキー陽性でも慌てないために

今夜は地区医師会の学術講演会で勉強してきました。
テーマは画像による結核と非定型抗酸菌症の鑑別方法。
講師は琉球大学第1内科医の藤田次郎教授。大変勉強になりました。

非定型抗酸菌症のうちmycobactrium avium conplex(MAC)に
焦点をあてて解説していただいた。両者の違いを簡単にまとめる。
MACに特徴的な所見( )内は結核の所見。

  • 基礎疾患のない中年女性
  • 中葉及び舌区が好発部位(上葉)
  • CTでは気管支拡張像あり(なし)
  • 胸膜石灰化少ない(よくある)
  • 空洞壁の厚みでは結核との鑑別は困難


ガフキー陽性でも慌てないためのポイント

  1. まず非結核性抗酸菌症を念頭におくこと
  2. ガフキー陽性でも直ちに療養所に送るのではなくPCRの結果を待てる状況かを判断すること
  3. 患者の性別、基礎疾患の有無を考慮すること(女性で、かつ糖尿病などの基礎疾患がないときにはMAC症を考慮)
  4. 病変の場所は上肺野優位か、中葉・舌区主体かを判断すること(中葉・舌区主体であればMAC症を考慮)
  5. 気管支拡張症所見を認めるか、否かを判断すること(小粒状影が中葉・舌区主体であればMAC症を考慮)


気管支拡張所見については、

もともと気管支拡張症があったところにMACがcolonizationしたのはなく、
MAC感染をきっかけに気管支拡張症をきたす(画像上のスコアが悪化)

肺機能検査をすると閉塞性パターン(air trappingなど)を示すのは
細気管支から肺胞のレベルで類上皮細胞浸潤が広がって細気管支は
さまざまなレベルで内腔が狭小化しているため(病理で証明)

講義内容もそうだが、香川という地方にいても、仲間を増やして
臨床研究を実践してきた姿勢とその実績のすごさに感服しました。

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