« H5N1インフルエンザへの備え | Main | 歩く肺炎 マイコプラズマ »

2006.07.15

結核の集団感染

集団感染の定義
同一の感染源が,2家族以上にまたがり,20人以上に結核を感染させた場合を集団感染という。感染源以外に発病者が1人いればその者からの感染者は6人として計算している。わが国では最初の集団感染は1937年に報告されている。当初学校での集団感染が多かったが,1980年以後事業所・病院の報告例が増加している。これは若年者の大部分が結核未感染者であること,一般的に結核感染が減少したので相対的に目立つことなどによるものと考えられている。今後も集団感染は発生すると考えられるので,その対応策について理解し誤らないことが望まれる。(結核予防会・新結核用語事典より)
最近の結核集団感染事例
  • インターネットカフェで集団感染/川崎=2005年2月~  川崎市健康福祉局は十七日、同市川崎区内のインターネットカフェの従業員十三人が結核に感染し、うち二十代の二人が発病したと発表した。同局は「感染のまん延が見られない。店側から今後の協力が得られなくなる」などとして店名を明らかにしていない。  同局によると、二〇〇四年八月に発症し、〇五年二月に結核と診断された四十代の男性客から、〇五年一月から二月にかけて、店長を含めた従業員二十一人のうち十三人に感染したことが判明したという。  男性客は入院し治療中だが、感染した従業員にせきなどの症状は出ていない。店は約六十席あり二十四時間営業。男性客は、発症後、ほぼ毎晩泊まりがけで来店していたという。  同局によれば、従業員は治療を受け、感染が広がることはない。今のところ同店のほかの客から問い合わせはないが、「二週間以上せきが続くなど、体調がおもわしくない利用者は医療機関に相談してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは同局電話044(200)2432。 (出典カナロコ)
  • 学習塾での集団発生/中野=2005年4月~ 本年6月に公表した都内の学習塾における結核集団感染事例(別紙)について、都及び関係区(中野区、杉並区、練馬区、新宿区)は、接触者調査、健康診断などを行い、このほど診断が確定しました。その結果、国が統計を取り始めた平成4年以降、最大規模の発病者数であることが確認されました。  今回の集団感染事例では、気密性の高い建物、マンツーマン方式の指導などの環境が、感染を拡大させる要因となりましたが、都と関係区が対策会議を開催し、関係者の協力を得つつ、円滑に対策を進めた結果、発病者の多くは軽症の状態で早期発見され、集団感染は終息しました(入院治療は2名のみ、いずれも退院済み。)。 【今回の集団感染の概況】 接触者調査に基づき、健康診断を実施した対象者数 366人 集団感染の規模  発病者 62人(生徒29人、講師31人、保護者2人)  感染者 116人(生徒74人、講師41人、保護者1人)  合計 178人(生徒103人、講師72人、保護者3人)  (初発患者(発病・講師)を含めた総数は、179人で、現在は、医師の指示の下で服薬中。) (出典=東京都公式ホームページ
森本毅郎スタンバイの特集「若年層にじわりと増える都市型結核」でも指摘されているように
「大都市では24時間営業で寝泊りもできるようなマンガ喫茶やインターネットカフェなど、不特定多数が出入りする気密性の高い施設が多く、感染の場となっている可能性があります。また、アルバイトやパートなど、定期的な健康診断を受けにくい雇用形態が多いことも原因のひとつであると考えられます」
問い状況なので、やっぱり人の集まるところ病(やまい)ありということか。
結核の感染から発病まで
暴露を受けた人のうち約30%が感染を受けるという説がある。 感染を受けたうち発病するのは10% 発病者の半分は感染してから2年以内。残りの半分はもっと後に発病。 というように慢性感染症としての結核患者の発症パターンはユニークです。
結核は忘れた頃に発症する
川崎のネットカフェのように不特定多数の人への感染が心配される事例では 発生からまだ2年もたっていないため、今も新たな結核患者が発病している 可能性もある。それを追跡するのが保健所の仕事です。


|

« H5N1インフルエンザへの備え | Main | 歩く肺炎 マイコプラズマ »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/10513/10947194

Listed below are links to weblogs that reference 結核の集団感染 :

« H5N1インフルエンザへの備え | Main | 歩く肺炎 マイコプラズマ »