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2006.08.01

親が救急と思ったら救急なの!

子どもの救急センター利用に関する沖縄タイムス記事(7月30日)

小児救急外来を訪れた子どもの症状の約六割は「緊急性なし」
を読んで、県立中部病院の研修医時代を思い出した。

夜間救急を夜中の3時過ぎに訪れた母子。主訴は38度台の発熱。
夜中に叩き起こされて不機嫌なまま診察したインターンは

熱くらいで夜中に救急に来ないで!
厳しく指導

後日そのことが院長の耳に入り、研修医全体が逆に厳しく指導された。

夜中に子どもの発熱を心配して受診した母親の立場も考えなさい。
親が救急と思ったら救急なの!

あれから十数年。時代は変わってしまったのだろうか?
沖縄タイムスの記事によると

採算の厳しさや人手不足もあり、各医療機関の小児救急部門はパンク寸前。
医師らは「救急機関に行くかどうか、親も症状を冷静に見極めて」と呼び掛けた。
医師は「同じ三八度の発熱でも、救急診療が必要な症状も、そうでない症状もある。
判断材料を、われわれ医療の側からも発信していきたい」といい、
日本小児科学会の作成した冊子「こどもの救急」から主な症状の判断基準を紹介した。
でも、これはもっぱら医療提供(プロバイダー)側の都合。

各医療機関の小児救急部門がパンク寸前なのは、救急を診療する
施設内小児科医師が不足しているだけで、実際に地域で昼間だけ
小児科を診療している数は結構いたりする。

40才前後で病院をリタイヤして、残りは地域で外来診療
(当然夜間休日の当直なし)
というパターンが定着。

でも考えてみたら平日昼間の時間帯って単純に計算しても
5単位/21単位≒24%(1単位=8時間)でしかない。
残りの75%超の時間帯を病院医師だけでまかなっているから
(たとえ元気な研修医がいたとしても)パンク寸前になるのは当然ですね。

先週、地区医師会の勉強会で教わった地域完結型医療のことを
思い出しました。施設ごとの医療から地域全体の医療を考える。

  • まず、「この地域に小児科医は全部で何名必要」ということを計算し
  • その医師(人的資源)を効果的に活用するよう再配分する
という流れでした。

参考沖縄県南部地区医師会の小児科救急輪番制度

勉強会では3つのステークホルダーの視点も必要とし

  • 医療提供者(プロバイダー)
  • 患者(ペイシェント)
  • 支払い側(ペイヤー)
を挙げていました。
この問題も3つの視点で分析して行く必要があるのではないでしょうか?

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Comments

こんにちは

  「いなか小児科医」のbefuと申します。

小児の時間外受診について関連した記事をトラックバックさせていただきました。今後とも、よろしくお願いします。

Posted by: befu | 2006.08.02 at 02:54 PM

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