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2006.09.19

日脳関連ニュース

9月1日付の高知県のホームページは

日本脳炎ウイルス感染症患者の発生について(注意喚起)
と報道発表した。
同県では8月3日の報道発表資料
7月26日にブタから採取しました血清検査から、ブタが日本脳炎ウイルスに感染したことが判明しました。
と全国2番目の注意報が出たばかり。
患者については、高知県衛生研究所感染症情報センターによれば「46歳男性 幡多」とのこと
引き続き、
  • 蚊(コガタアカイエカ)に刺されないよう注意する
  • 十分な栄養をとり、過労を避ける
と注意喚起している。

日本脳炎の注意報については、9月10日現在でHI抗体陽性率が
50%を超えている県(太字は80%超)が

  • 沖縄
  • 鹿児島
  • 長崎
  • 佐賀
  • 福岡
  • 高知
  • 香川
  • 富山
  • 三重
  • 広島
  • 熊本
11県ある(国立感染症研究所ホームページ)。同サイトによれば
1960年代までは,毎年夏から秋にかけて多数の日本脳炎患者が発生しており(文献2,3),ブタの感染状況から日本脳炎ウイルスが蔓延している地域に多くの患者発生がみられた。Konnoらは,当時調査したブタの半数以上が日本脳炎ウイルスに感染していると,約2週間後からその地域に日本脳炎患者が発生してくると報告している(文献4)。現在では,日本脳炎ワクチンの普及により,ブタの感染状況と患者発生は必ずしも一致していない。近年における日本脳炎患者発生数は毎年数名程度であるが,ブタの感染状況から日本脳炎ウイルスが蔓延していると推測される地域では,ヒトへの感染の危険性が高くなっていると考えられる。(文献は省略)
とのこと

ちなみに2005年度に全国で報告された日本脳炎の患者は以下の7例

  • 三重県(患者は60代、36週目に報告)
  • 佐賀県(60代、43週)
  • 静岡県(30代、44週)
  • 熊本県(70代、44週)
  • 島根県(70代、44週)
  • 岡山県(50代、45週)
  • 岡山県(70代、48週)

このデータを抗体陽性率を地図と照らし合わせると、岡山県以外はすべて80%を超している。
時期的にも今後増えてくることも考えられる(今年の高知は35週)。

対策としては重篤な副作用のために公権力による接種勧奨は
差し控えている状態。新しい副作用も少ないワクチンの登場は
日本脳炎の新ワクチン、承認は07年以降に(日経8月21日)

重い副作用が報告され、昨年予防接種の勧奨が中止された日本脳炎をめぐり、当初は本年中とみられた新ワクチンの承認や供給開始が2007―08年ごろにずれ込むことが22日分かった。
と報じられているように、まだ先の話だ。

高知県の調査では特に抗体価の低い集団は4歳以下と40歳以上に多いというデータもあり、ハイリスク地域で生活するこれらの集団は
新ワクチンが出るまで蚊にかまれないようにするか
自らの意思で予防接種を受けるか
という判断を迫られている。

特にお子さんをお持ちの方は、かかりつけ医師と相談して
アドバイスを受けて下さい。
(参考)日本小児科学会の要望書

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Comments

いつもいろいろと、お世話になっております。トラックバックさせていただきました。
子供二人に受けさせて、そのことを書いたブログを公開した所でしたので。

Posted by: slummy | 2006.09.27 at 11:25 PM

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