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2007.05.31

はじか?

2週間前に沖縄タイムスのコラムに書かれてあったことが
現実に起こってしまった。

アメリカは、日本が「最大の輸出国」だと非難する。
自国では、ほぼなくなったのに、日本人旅行者が
持ち込むケースが多いため。輸出しているのは、
麻疹(はしか)ウイルスだ。
今回の貿易相手国はカナダだ。

1人はしかで全員が一時待機 カナダ滞在の修学旅行生

【ニューヨーク=長戸雅子】カナダ西部アルバータ州の在カルガリー
日本総領事館に29日までに入った連絡によると、修学旅行で
カナダを訪れた東京都内の高校生ら131人(教員2人)のうち、
1人の女子生徒がはしかの症状を示し、バンクーバーの病院に入院した。

 総領事館によると、一行は24日に東京からバンクーバーに到着。
27日に女子生徒が発熱を訴えたため病院で診察したところ、
はしかに感染していることが分かり、同日入院した。

 他の生徒らは28日にロッキー山脈で有名なバンフに到着したが、
地元保険当局の指示で同日はホテルで待機、抗体検査を受けた。
検査で抗体のなかった41人は予防接種を受け、29日から
観光を続けているという。130人にはしかの症状はないという。

今後海外に(本当は沖縄もだけどね)旅行に出かける学校は
事前に生徒の周辺で感染者がいないかチェックして、その人達の
健康観察にも力をいれてほしい。そうでないと日本の麻疹は
本当にはじかになってします。

ただし、ワクチン不足が深刻な現状では、高校生や大学生は
ワクチンで感染予防するのではなく、非薬物(物理的対応)で
対応をしましょう。

誰を優先的にワクチンを接種するかを整理しないといけません。
その意味では国が出した通知はタイムリーだと思います。

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2007.05.29

コンビニeco川柳

毎日麻しん麻しんに追われていますが、ブログカウンター16万突破
に感謝しつつ、今日は全然違う話題の提供。

毎日1回以上は利用しているコンビニエンスストア
最近ではマイバックキャンペーンなど環境にも配慮した店も
ありますが、やはり環境への負荷は大きいはず。

便利になればなるほど環境を犠牲にしている象徴的存在

平成11年当時1年間東京単身赴任生活をしていた頃も
毎日利用していた(今も毎日○○買いに寄ってるけど)。
その頃作ったポスターがたまたまMOから出てきた。
Fukuro





今風?に言うならコンビニeco川柳
真夜中に 光は月か コンビニか

24時間営業する店が多いため莫大な電力を消費します。
これでは街の冷蔵庫!

食べごろを 過ぎてしまえば ただのゴミ

売れ残り弁当など、毎日大量の残飯が捨てられてます。
賢い主婦は前から取る!

残さずに 食べたつもりが 容器ゴミ

ペットボトルや弁当のプラスチック容器・袋がゴミになります。
写真は当時の昼ごはん後の写真

コンビニで あなたもできる エコロジー

 私たちはこれまで、環境を犠牲にして
便利な生活を選んできたと言われています。
現代生活の便利さの象徴「コンビニエンスストア」にも、
上のような問題があります。
 しかしこれからの生活は、環境にも健康にも配慮した
ものでなければいけません。
そこで今日からあなたにも、すぐにもできる環境対策。
 さあ、レジで一言。「袋、いりません。」
  • 小さな買い物のときはフクロを断りましょう。
  • 買い物用のフクロを携帯しましょう。

ついでにゴミと健康のバランスシートというのも作りました
(あなたのライフスタイルは環境にも健康にもやさしいですか?)

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2007.05.26

では今何をすべきか?(はしか対策)

はしか患者、今年最多に。7~13日。成人も倍増(時事通信)
国立感染症研究所が全国で定点観測を行っている医療機関から
報告があったはしかの患者数が、今月7~13日の1週間に、
今年最多を記録したことが25日、分かった。患者が報告された
地域も増えていることから、感染研は

「流行が首都圏から地方に広がる可能性がある」
として警戒を呼び掛けている。



現在の状況は
  • 全数把握のシステムがないため、全体像の把握が困難。
  • 診断も修飾麻疹なども含めて、臨床医の判断に頼るのみ。
  • しかもワクチンも徐々に不足してきている。
  • 幸い重症者の報告は聞かない(システムがないだけ?)

今の関東地方で何をすべきなんでしょうか?

新型インフルエンザ対策に置き換えて考えてみると...
東京都には新型インフルエンザ対策行動計画がある
(独自のフェーズ導入し、わかりやすい計画です)

新型と麻疹を一緒に考えるとは何事かと怒られそうだが
重症者(入院者)が少ない、感受性者が限定されるということ以外は
同じ感染症ということで、まずはこれにあてはめてみましょう。

計画によると感染症が流行する段階として

  • 発生前期
  • 海外発生期
  • 国内発生期
  • 都内流行期(前期)
  • 都内流行期(後期)
  • 大規模流行期
  • 流行終息期

で、現在の東京は初期の封じ込めに失敗し都内の流行を抑制
しようとする都内流行期(後期)あたりか。

ワクチンが十分供給されない可能性がある状況で
非薬物対応(社会的対応)として考えられるのは、

  • 不要不急の外出や催し物の自粛(前期)
  • 社会不安を解消する広報活動の充実・強化(後期)
  • 公共交通機関の運行縮小(大規模流行期)
  • 企業等の事業活動の自粛(大規模流行期)

などがある。実際モノレールが止まったりしている
これは乗る学生がお休みだったからというもの。
そうではなくてウイルスを運搬する電車の運行をやめようということ。

これらを危機管理体制の中で、リーダー(対策本部長)の指示に
基づいて徹底していくこと。危機管理体制のスイッチを押すための
情報を集めましょう。(アウトブレイク対策は調査が命)

(具体的に指導するとしたら)
感染の疑いがある人は、潜伏期間(2週間)はなるべく
自宅待機。他人との接触を避けて自分で健康観察。
発熱や発疹が出たら、医療機関や保健所に電話をして
指示を仰ぐ。ノーガード受診は最悪。

休講だからと言って、ネットカフェや満員電車に乗って
遊びに行かないこと

これが新型インフルだったら、小中高校の休校は数ヶ月に及ぶ。
自宅学習ソフトやDVDなども今のうちに準備しておこう!という
呼びかけも今なら納得できるかも。

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2007.05.25

おとなの百日咳

気がつけば1週間ぶりの更新となってしまいました。

東京から戻ってきたらまた麻疹

持ち込み例と思われる麻疹が結局3例報告されていますが
保健所の火消しにより、今のところ周りへの拡大は確認されてません。
ただ、単抗原ワクチンが不足気味という気になる情報もあります。

沖縄県の麻疹対策がクローズアップ現代でも取り上げられました(5秒ほど出演)

そんな中、飛び込んできた感染症ニュース

香川大医学部生42人、百日ぜきの症状 学部は休講(asahi.com
ウーピングコフwhooping coughが集団発生?しかも大人?
ということでとりあえず検索するとIASRの2003年に特集があった。

おとなの百日咳はカタル期→痙咳期と経過する中
症状が非特異的だったり、病原体診断が容易でなかったりするため
実際の患者よりも過少報告されているのではないかとしている

Df30133




(画像は成人の百日咳:乳幼児との違い=国立病院機構福岡病院・小児科 岡田賢司より)

むしろ慢性の咳として診断されることが多いおとなの百日咳。

それが付属病院で集団発生し休講にまで発展している。
症状がはっきりしていたのか、などの疑問(マイコ?)は
今後の発表に注目しましょう。


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2007.05.17

STOP!「はしか」無料接種(千代田区)

朝一の飛行機にギリギリ飛び乗って、無事沖縄に帰ってきました。
機内で見つけた朝日新聞の記事。

STOP!「はしか」無料接種

区立小中学生に千代田区

千代田区は15日、区内の小、中学校と中等教育学校の
児童生徒に無料ではしかの予防接種を行うと発表した。
区内の上智大学ではしかの集団感染が発生したことを受け、
地元の医師会と連携し実施する。
はしかのワクチンが未接種で、はしかにかかったことがない
児童生徒が対象。学校で予防接種票を配布し、区の
指定する医療機関で接種をする。
7月31日まで。問合せは千代田保健所(03・3291・3641)へ。


先週の新型インフルエンザの講演会で講師のKN先生が
アウトブレイク対策は制度と決断の組み合わせが大切
と教えてくれたが、上記の対応は千代田区の決断だ(拍手)。
制度(法とか施行規則とか)だけでは住民を守れないということ

この記事をネットで探してもなかなか見つからないのは
東京ローカル面だったからか。

はしかに関する新聞社のサイトサーチ
相変わらず東京は山火事みたいだよ。

東京工科大・和光大などもはしかで休講(読売新聞)
 

東京工科大(東京都八王子市)と同じキャンパスにある
日本工学院八王子専門学校は16日、両校合わせて
計5人の学生がはしかを発症したとして17日から26日まで
休講することを決めた。対象学生は約1万2000人。
和光大(東京都町田市)も、学生4人がはしかを発症したため、
18日から24日まで全授業を休講とし、学内への学生の
立ち入りも禁止した。対象学生は約3500人。

学生がお休みということは、当然こういうオープンキャンパスも休み?

学生の街、八王子で新しく生まれた八王子市保健所でも
注意を呼びかけています

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2007.05.15

チャックでショック

先週から久しぶりに卓球の練習に参加するようになった。
初日は2,3試合しただけで足がつりそうになるというお粗末さ。
でも継続していけば健康づくりにもつながるかもしれない。
じゃあ、ラバーでも貼りかえて気合入れるか!と思った夜に
このニュース。
卓球ラケットのラバー用接着剤でショック症状、回収を開始(読売5/10)

卓球ラケットのラバー用接着剤を使用中に、
岡山県内の40歳代男性が急激なアレルギー反応の
ショックを起こし、一時重体になっていたことがわかり
(中略)
男性は自宅でラバーを張り替えるため、接着剤の
「スーパーロング・チャック」を使用中、気分が悪くなった。
受診した医療機関で、のどが腫れ、気道がふさがる
ショック症状となり、意識不明に陥った。2週間後に
意識を回復し、快方に向かっているが、現在も入院中という。
(中略)
厚労省では、原因物質を特定していないが、接着剤によって
引き起こされたとみて、「揮発性成分を含む接着剤の
使用時は換気が必要」などと、注意を呼びかけている。


この接着剤はわれらが現役学生の頃は「チャック」という
商品名で親しまれていた(というか他に選択肢がなかった)
現在は商品は販売されていないらしい

アナフィラキシーについては、食物、薬物、ハチ毒、
そしてラテックスによるものが代表的とされる。
アナフィラキシーについて詳しいサイト(アナフィラキシー対策フォーラム)では
代表的なアレルゲンとして
食物アレルギーを起こしやすい食品として、卵、牛乳、小麦(三大アレルゲン)が知られています。この他にも大豆、魚類、肉類、甲殻類(エビ、カニ等)、野菜、果物等も食物アレルギーを引き起こすことがあります。また、そば、ピーナッツ(落花生)等は、卵、牛乳、小麦に比べると食物アレルギーの頻度は高くないものの、アナフィラキシーを起こす等重症化しやすい食べ物ですので、十分な注意が必要です。

表示を義務付けられている特定原材料は
  • 小麦
  • そば
  • ピーナッツ(落花生)
ということである。

で、今回のケースについては厚生労働省の素早い
報道発表記事には「アナフィラキシー様ショック発症の
原因の特定には至っていない」と書かれてある。でも
チャックに含まれるなんらかの物質が原因、かつ重症
だったことと勘案して、バタフライ(製造元)も回収を決定

チャックでショックが起きるなんて...
と週末の練習をさぼってしまった。
休む理由ばかり探していてはいけません(反省)。

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2007.05.12

はしか“0”キャンペーン週間

あすは母の日ですが、午後2時から4時までの間
那覇市パレット久茂地前の県民広場ではしか“0”の
キャンペーンを行います。

関東地方の麻疹流行はまだまだ燃えさかっていて
ついに上智大学は大学全体を休講する対策を決定。
毎日新聞の関連ニュース
と思ったら大阪狭山の専門学校でも集団発生。

感染を拡げないためには

  1. 医療機関
  2. 家庭
  3. 学校、保育所
  4. 各種集会、交通機関など
で接触者を極力避けることが重要。
(感染は上記の場所で拡大している)

また感受性者(感染する可能性のあるもの)を減らす取り組みも必要。

今、沖縄県内では八重山保健所管内から患者が報告された(今年2例目)
その対策会議のようすがマスコミに報道されている(八重山毎日新聞

市健康福祉センターでは、麻疹患者の発生が確認された7日から、
予防接種の未接種者への呼びかけを実施。10日までの4日間に
115人が予防接種を受けることになる見込み。

すばやい対応です。こうやって感受性者が減っていく。

それにしても関東のヤングアダルト麻疹はなぜこれほど広がるのか
接種者vs非接種者、接種者の中のワクチン別の比較データも
待たれるところです。それともみんなもう1回打ち直し?

明日は母の日のプレゼントを買いに那覇の街に出てきたら
はしかのキャンペーンにも目を向けて下さいませ。

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2007.05.06

遺伝子再集合

連休前の新聞報道で「?」と思ったこのニュース
鳥インフルの新ワクチン開発 サルでは効果確認(産経新聞)

ウイルスの遺伝子が自然に組み換わる「遺伝子再集合」
という方法で鳥インフルエンザのワクチンを作り、
カニクイザルの実験で効果を確かめたという研究結果を
北海道大と滋賀医大が30日までにまとめた。
医薬品メーカーなどと協力、ヒトで安全性を確かめる試験を進める。
(中略)遺伝子再集合で既に、HとNの組み合わせで135種類ある
ウイルスの大半を作っており、新たな種類が流行しても短期間で
ワクチン開発に取り組むことができるという。

何だろ大集合ってと斜めに読んでいたけど、連休中に班員に
勧められて読んだ本の中に解説がしてありました。
インフルエンザウイルスは自らの抗原性を変化させている
  1. シフト=抗原不連続変異
  2. ドリフト=抗原連続性変異

2番は遺伝子が突然変異を起こし、アミノ酸配列を変える。
季節性の流行を起こすA型インフルエンザウイルスが毎年微妙に
変化する(だから毎年ワクチン株を変える必要がある)ことにつながる。
これに対して1番(シフト)は、ウイルスが遺伝子再集合という仕組み
(宿主に2種類のインフルエンザウイルスが同時に感染した際、
増殖する過程で遺伝子の一部で組み換えが起き、新しいウイルスが
できること。)を利用することにより、従来流行していたHA亜型と
NA亜型とは異なる亜型を獲得する事象を指す。

例えば同一宿主にH1N1亜型とH9N9亜型のウイルスが感染した場合
H1N1,H1N9,H9H1,H9N9
という4種類の抗原性の異なるウイルスが酸性されるが、
H1N9,H9H1は親ウイルスとは抗原性が異なる新型ウイルスである。
簡単に言えばこれがシフトの機序ということになる
という旨の説明がされている(山本太郎著「新型インフルエンザ」P28より)

これまではこの再集合が起こるのが「ブタ」という説が有力だったが、

レセプター認識を規定するHAの2個のアミノ酸(226番目と228番目)が
トリ型(Gln226, Gly228)からヒト型(Leu226, Ser228)に変異すれば,
トリインフルエンザウイルスはヒトに容易に感染するようになり,
ヒトからヒトに伝播するために世界的大流行(パンデミー)を
引き起こす可能性が危惧されている.
とのレポートもある

同書にはそれ以外にもインフルエンザの流行を規定するものとして
基本再生産数(R0)を示し、
R0=β×κ×D

  • β=接触1回あたりの感染率
  • κ=ある時間当たり一人のヒトが集団内で平均何人と接触をするか
  • D=感染症ごとにおよそ決まっている感染期間

という掛け算で値が得られるらしい。
  • βは感染源により異なるが、マスク着用とか手洗い励行で低下させることが可能
  • κは社会のあり方と関わるが、患者隔離などの施策により低下させることが可能
  • Dは感染症ごとにほぼ決まった値だが、タミフル服用などでその期間を短縮させることが可能

最終的にこのR0が1より大きければ感染は拡大し、1より小さければ流行は終息する。

なるほど。

さあ、ガイドラインの整理を進めよう

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2007.05.02

男女とも13位に(沖縄長寿復活への道)

厚生労働省から平成17年度年齢調整死亡率が発表された

ちょうど5年前に発表された平成12年度のデータでは
男性の都道府県別順位が24位、女性は2位となり、
その後に発表された平均寿命で26ショックに見舞われた

よって今年発表されるであろう生命表と関連ある
データということで注目していた(自分だけ?)


その結果は男女とも13位
男性は前回よりも11位順位を上げたので、ひと安心
(これで40位代は免れそうだ)
ところが女性はだいぶ順位を下げてしまった。
特に、年齢調整死亡率が前回とほとんど同じ(288)で
全国見回してみても死亡率が下がらないのは沖縄だけ
(女性の話)

これで寿命が延びきった(死亡率が下げ止まった)と
解釈するのは早急だが、これまで男性ばかりに目を
向けていた沖縄県の対策も男女共同参画が必要になりそう


各論もゆっくり細かく載っているので目を通しましょう
今のところ、

  1. 肝疾患の死亡が男女ともワースト1
  2. 慢性閉塞性肺疾患も全国ワースト
  3. 自殺はちょっと減少傾向
  4. 急性心筋梗塞は女性でさらに悪化
  5. 男性肺ガンは減少、女性は相変わらず悪い

という感じでしょうか
1番はウイルス性肝炎との関係を分析する必要がある
2番はたばこ対策につなげる(早く知事のたばこをやめさせなくては

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