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2007.06.21

夏が来る前に(日脳打とう)

夏が来る前に(日脳打とう)
もうすぐ沖縄では梅雨が明けて、夏が来る。
日脳勉強会でやって来た宮古島もすっかり夏模様
(BGMはセミの合唱)。
夏が来る前にやっておくべきこととして、国は

ブタの抗体保有率が常に高い九州、中国、四国地方等にお住まいの方(中略)で日本脳炎ワクチンの接種をこれまでに1度も受けられたことがない定期予防接種対象者は、夏になる前に、最初2回のワクチン接種(基礎免疫)をできれば考慮された方が良いのではと考えています

国はと書いたが、詳しくは国立感染症研究所(感染研)の
感染症情報センター「日本脳炎Q&A」というのが正しい。
国(厚生労働省)の「日本脳炎Q&A」には直接書かずに
感染研を参照するようにと投げているところからも
日脳予防接種問題のややこしさが伺える。

これまでの問題の経緯として
  • もともとマウスの脳で作った不活化ワクチンを使っていたが
  • 副反応としてADEM(急性散在性脳脊髄炎)が問題になる
  • 70万-200万回接種に1回程度発症という頻度だが
  • 2005年安全なワクチンができるまで積極的な勧奨を差し控えた
  • しかし安全なはずの組織培養ワクチンが副反応のため見通したたない
  • 2005年以降明らかに標準年齢児の抗体保有率が低下している
  • その間も日本脳炎の患者は発生していく(2006年は8例)
  • 2006年〜希望すれば、法に基づいた接種が可能(副反応も予防接種法でカバー)
  • 2007年にQ&A改訂

しかし相変わらず市町村から個別通知することはできないため
あくまでも希望に基づいた接種に対応するという形が続く。
希望が増えた自治体ではワクチンが足りないという新たな問題も


もともと日本脳炎で多くの人が命を落としていた日本で、
死亡した患者さんから提供された脳をすりつぶし、
それをマウスに注射したら同じように脳炎を発症したことから
日本人研究者によってウイルスが分離されたという歴史がある。
その患者さんの名前は今でも株の名前として残っている(Nakayama株)
犠牲者の善意によって、その後日本だけではなく東南アジアの
数億人の命を日脳感染から救ってきたとも言われている。


今の日本では、媒介蚊の数も減少し、以前のように生活環境の
中でウイルスが循環するという状態ではなくなったものの、
ブタの中ではウイルスが散発的に発生していると思われる。
そのブタから蚊を媒介して、人への感染も起こりうる状況だ。
感染しても発症するのは100〜1000人に1人だけど
患者は毎年発生している。

県民や市民を感染から守るのはやはり予防接種しかない。

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