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2007.09.02

西表帰りの熱発患者の鑑別には常にレプトスピラ症を考慮すべきである

レプトスピラに関するニュースが次々と紙面を賑わせている。


よく見ると、八重山毎日では約1ヶ月前3人が出た時点で注意喚起している

厚生労働省検疫所websiteによると全世界で発生し、
特に熱帯や亜熱帯に多いというが、沖縄も多い。
感染源であるスピロヘータから人が感染を受けるが

感染は菌を含む水を飲用し感染する場合と、
菌を含む水もしくは尿にふれて皮膚から感染する場合がある。
感染機会の多いのは調理師・食品加工業・稲作農民・測量師
などの職種、清掃作業・魚とり・水泳・ハイキングなどの機会である。

2003年にやんばる(沖縄県北部)で流行したときは
川遊びキャンパーが多く感染したが、マングースが
キャンパーの食べ散らかした食糧に集められて
そこで糞尿垂れ流し、結果的に感染源となったのでは?
と議論された記憶がある。基本的にはヒトからヒトへの
感染ではない

  • どのくらいの人が潜在的に感染しているのか
  • 田んぼやカヌーで遊ぶ川などの汚染状況は?
  • あるいは動物にも拡がっているかもしれないとか
  • 八重山から持ち帰って発症した人がいるのでは?
などなど流行に関して気になるところ。 まずはこのアウトブレイクが収まるかどうかの観察が必要。

1999年2003年以降県内では散発例があるが、昨年は九州宮崎で
アウトブレイクがあり、国立感染症研究所の協力を得て調査が
行われた。ネット上では宮崎県の公衆衛生大会抄録に概要。

3か月間の調査データを基にしたFETPの研究により、下記の結果が得られた。
  1. 今回の症例は、単一の感染源による集団発生ではない。
  2. 慢性的な地域流行の一部であり、感染源は地域毎に異なっている。
  3. リスク因子として山に近い畑作・林業に従事農作業中の怪我部位へ水・土との接触がある
  4. 宮崎県は、県全体にイヌレプトスピラ症が侵淫している。
  5. 広範囲にヒトの生活圏内に感染源の可能性がある。
  6. 未診断感染者の可能性がある。

精査してカヌー産業の方達などとも対策進めていくべきテーマだと個人的には思います。

西表島帰りの観光客(東京都)がレプトスピラを発症
(国立感染症研究所)IASR

(タイトルもこの論文から引用しています)

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