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2007.10.31

C型肝炎とインターフェロン療法

Hcv







C型肝炎患者は、国内で潜在的に150万人程度存在すると言われ
うち血液製剤などのいわゆる薬害患者は10万人程度と推定されて
います。県内の正確な患者数は把握できていません。

C型肝炎ウイルスに感染した場合、特に対策を取らなければ

約75%が慢性肝炎
に移行し、感染から10~15年で肝硬変となり、
さらに肝硬変から5~10年で肝細胞癌を発生すると言われています。
ウイルス性肝炎が進行するにつれ、感染前の健康度を100%とすると、
慢性肝炎で80%、肝硬変で65%程度しか保てなくなり、腹水や
消化管出血の合併症を生じるとその数値は著しく低下します。

肝炎に関する対策としては、肝炎になっても無症状で経過するため、
検査によって抗体を確認することが重要になります。検査で感染が
確認された場合は、生活習慣を含む保健指導を受け、さらに
必要があれば医療機関でインターフェロン療法を行います。
症例の約30%(あるいはそれ以上)がこの治療により
体内からウイルスを駆除することが可能と言われています。

ただし治療にあたっては肝臓の病態等の正しい診断に基づき、
肝臓専門医の関与の下に行われる必要があり、かかりつけ医と
専門医の連携が必要になってきます。
検査体制を拡充し、患者を早期に発見し治療に結びつけることで、
患者の健康寿命を延伸させ(県民の長寿復活にも資する)QOLの
低下を防ぐことが期待できます。

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2007.10.26

インフルエンザワクチンキャンペーン@Okinawa

Agagaga






そろそろはじまるキャンペーン。
効果は4~6ヶ月持続するといわれています。
昨年の沖縄県の流行のピークは3月第2週。
以前よりも流行のヤマが遅くなっているのは
年末年始に流行するノロの嵐のせいかもしれない
と個人的には解釈しています。

今年も同じように流行するのであれば、やはり
年内に接種は済ませておきたいものです。

仕事や学校がいろいろ忙しい3月にインフルエンザで
寝込んでしまうより、ワクチンで予防しましょう。

まず予防 かかってあとに そう思う

ということにならないようにね。

妊婦さんへの接種については、日本では知見不足のため
国立感染症研究所感染症情報センターQ&A)

現段階ではワクチン接種によって得られる利益が、不明の危険性を上回るという認識が得られた場合にワクチンを接種するとされています。一般的に妊娠初期は自然流産が起こりやすい時期であり、この時期の予防接種は避けた方がよいと考えられます。
アメリカ(メルクマニュアル家庭版)では
インフルエンザ流行期に妊娠中期(13〜24週)または後期(25週以降)を迎える妊婦(インフルエンザにより合併症の危険が増すような医学的状態にある妊婦は、妊娠週数にかかわりなく、流行期前に接種を受けるのが望ましい)
とさらに積極的に勧奨です。

画像の使用については声をかけてくださるようお願いします。

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2007.10.24

集団飲酒が止まらない

「alcohol_1024.ppt」をダウンロード

中高生の集団飲酒が止まりません。背景には何があるの?

  • ノリや空気
  • 単なる好奇心
  • 満たされない生活(愛情不足)
  • そこに酒があるから

などなどさまざま。

学校では(さすがトップダウン)11月X日までに全小中高校で
飲酒に関する特別講義をノルマ開催しなければならない。

ダウンロード用ファイルは昨年小さな小中学校(併置校)で
話したときのスライドです。小中学校向け。
よろしかったらお使いください。

高校向けもあります(後日ね)

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2007.10.20

学校保健が守るもの

それは学校。

宮古島市が小中学生へのインフルエンザ予防接種の場として
学校での集団接種を持ちかけたところ、以下の理由で拒絶された。

  1. 学校教育は法令に基づき適正に運営されなければならない
  2. 予防接種は「医療行為」であり、専門家および専門機関において責任を持って行うべき
  3. 一九九四年に「集団接種」から「個別接種」に法改正された経緯を踏まえ慎重に対応すべき
  4. 予防接種は教育業務外であり、勤務時に教職員を従事させることはできない
  5. 現在の児童・生徒の体力低下やアレルギー体質などを考えると、副作用についての危険性を十分考慮して対処すべき
  6. 予防接種の実施は旧市町村の施設を利用してほしい。どうしても学校施設を利用するときは土・日曜日を利用し、学校職員以外で対応してほしい
  7. 「無料化」という市の方針を踏まえ、保護者へのチラシ、アンケート、問診票などの配布協力は可能
  8. 予防接種を受ける際は保護者同伴とすること
校長会が出した意見書にはインフルエンザワクチンの効果に疑問を投げかけた 「前橋レポート」を紹介しているという。できない理由だけではなく、効果にまで 学校から意見されてしまった。

何も養護教諭の先生を困らせたくて集団を持ちかけたわけでは
ないだろうに、予想をはるかに超えた拒絶反応で、結局学校での
接種は見合わされることになりそう。

来年からのMRキャッチアップキャンペーンでも学校での接種は
期待されていた(これも結局個別になりそうな雲行き)が、
やはり学校の壁は厚いということだろう。

Continue reading "学校保健が守るもの"

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2007.10.15

三つ子の生活習慣 百まで?

子どもの生活習慣、生活リズムが注目されています。

  • おとなの生活習慣病とその合併症が問題となり
  • 若い頃からの生活習慣の積み重ねに原因があるとされ
  • 結局子どもの頃から規則正しいリズムで生活すること
    が大切である
という論法です。

でも将来の合併症のためではなく、今の子ども自身の
健康にとっても習慣やリズムは大きな影響があります。(当たり前ですが)

というわけで10の目標とする生活習慣をまとめるという
宿題があります。その叩き台。生活習慣とそれが大事
であるという根拠リンク集(玉石混交?)

沖縄県の3歳児の目標とする生活習慣

  1. 朝食を毎日とる
  2. 親子で夕食を一緒にとる
    • 食卓は食育の場、伝承の場
  3. 食事はバランスよく
  4. おやつの時間を決める
  5. お菓子以外のおやつもあげよう
  6. 早く寝る(夜10時までに
    • 夜型社会に子どもを巻き込むな
  7. テレビはつけっぱなしにしない
  8. 親子で遊ぶ
    • 遊びで育むコミュニケーション
  9. 絵本の読み聞かせをする
    • 絵本は子どもの想像力を育てます
  10. 外出後の手洗い、うがい
  • 感染予防の基本を習慣づけましょう
ちょっと後半のリンクは「宿題」ということで後ほど。

結局、これらの10か条を守らせるためには、周りのおとなが
習慣やリズムを変えていかないといけないということ。
だから生活習慣ではなく生活環境と言ったほうがいいのかも
しれません。

それとタイトルにあるように、これらの習慣を身につければ
将来にわたって定着するのか?という疑問もありはする。
またそのことがおとなの生活習慣病を予防できるのか?
などなど。

個人(この場合は親子)の努力だけでは限界がある気が
してしょうがありません(永谷脩さん風に)

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2007.10.10

中高生と集団飲酒~空気読みすぎ酒飲みすぎ~

今朝から理由あって自宅の一室に隔離されています。
ラジオを聞いたり、メールチェックしたり、もの考えしたり
頭と体を休める1日となりました(まだ頭痛いけど)。

連日新聞をにぎわせているのが、中高生の集団飲酒事件。
昨日の県議会文教厚生委員会で未成年飲酒防止決議した

家庭、学校、地域、酒類販売業者と連携した
実効性のある取り組みが求められる

誰が主になって関わるかもめる可能性はあるが、学校側
(生徒指導+学校保健+PTA関係者)は本気で取り組む
時期に来ているのでしょう。夜回りポリス事件の時は警官だけがあくせく動いていた
という印象を持っている。

では中高生たちはなぜ集団飲酒の補導が目立ってきたのか?
その場の空気を読みすぎて「No!」と言い出せない生徒が増えて
いる可能性はある。

新聞記事によると、嘉手納町の祭りの帰りとか中学校の体育館
屋上で飲酒したとか、学校帰りの公園で女子中学生が飲酒というふうに、飲み方はいろいろ。
ただ

通報が増えたことで墓地や廃墟など目立たない場所での飲酒が増えている(県警少年課)
居酒屋やカラオケ店という屋内で飲んでいたが
だんだん飲めない場所が増えて、飲む場所を求めて屋外に出てきたのかもしれない
飲酒難民みたい。

対策としては、飲酒に関する健康教育(薬乱防止)を行う。講師には
地域の断酒会のメンバーにお願いすると良い(効果絶大)。
指導部とPTAはポイントポイント(公園・墓地・空き地)を見回りする。
居酒屋やカラオケ店などの事業者は社会的責任がある
(もちろん見つかったときの制裁もある)ことを理解させ
飲酒中高生を締め出させる。
ただしこの子たちは朝の4時から飲んだりするので、見回り隊だけでなく
地域のみんなが監視をすることも必要。

あとは家庭内での飲酒が残るがこのアプローチは難しいだろう。
と同時に、

酒を飲まざるを得ない本人の状況
を理解する
さらに、
大人は遅くまで飲み歩いていいわけ?
という問いにも
正面から向かい合わないといけないかもしれない→県民全体

今日は一段とまとまらない記事となりました。
こんな記事ばかりでも書き溜めて通算723本。
19万アクセス突破。ありがとうございます。

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2007.10.08

「たらい回し」ではなく「玉突き」

最初に「たらい回し」とか「玉突き」とかいう表現が
妊婦を形容する言葉というのもいかがなものかと思います。
みなさん、マスコミ用語に感覚を麻痺させられてませんか?
さて、今朝の記事

中部病院、5割北部から
本日の琉球新報1面トップ(解説記事つき) どういうことかというと
  • 05年4月に県立北部病院の産科休止。
  • 06年度県立中部病院が受け入れた北部地域の妊婦は452人(休止前12人)
  • 06年度同NICUを利用した新生児127名のうち北部妊婦は約5割の59人
  • 北部受け入れに伴い中部地域の妊婦13人を南部医療センターが受け入れ
  • 中部病院の敷地のそばにいる妊婦が南部に通院
  • 今年の8月から10月まで中部から南部への受け入れは9人にのぼった
ただ超早産児そのものの出生が増えたわけではないとのコメントも。
沖縄では妊婦のたらい回しは起きていないものの 小さく生まれた赤ちゃんを受け入れるベッドは満杯で その危険性のある妊婦が玉突き状態で遠くの病院に通っている。

先日の記事では県内NICUが96床が満床になっていると
報道されたが、その原因が北部病院休止にあるかのような印象を与える。
でも本当にそれだけかしら。

紹介妊婦数の推移とか、ひとりあたりの在院日数とか、
NICU卒業後のルート(逆紹介?NB?)とか
調べてみる必要がありそうですね。

個人的には南部医療センターの病棟が救急経由等の患者でいつも
満床になって(満床にして?)いるため、リザーブ機能を亡くしている
ことも一因と考えます。

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2007.10.05

医師手当「廃止」の理由

琉球新報だけがとりあげたこのニュース(10月2日夕刊

コメントするためではなく、記事の内容を保存するために
アップしておきます。

医師手当「廃止の必要」 県、経過措置も設定 保健所など事務部局に勤務する医師の医師手当てについて、 宮城総務部長は2日の県議会9月定例会一般質問で「激変 緩和の経過措置を設けた上で、廃止する必要がある」と名言、 廃止の考えを明らかにした。兼城賢次氏(護憲ネットワーク)の 質問に答えた。
宮城部長は「特殊勤務手当である医師手当については、他の 都道府県においても廃止する傾向にあり、すでに32団体では 支給が行われていない」と説明。「県内に勤務する国家公務員の 医師も本県の医師手当に類似する手当は支給されていない。 特殊勤務手当の趣旨を逸脱するものではないかとの指摘がある」 と理由を述べた。
公務員医師会によるアンケート調査では、医師手当が廃止された 場合、県立病院や保健所で働く公務員医師の5割近くが「退職したい」と答えるなど、医師から強い反発が出ている。 医師手当(1ヶ月)は県庁を除く本島中部以南の勤務地で4万5千円、 県庁・北部で9万5千円、宮古・八重山で16万円。

翌日の新聞には、この廃止で県にとっては年間3500万円の節約に
つながるそうです。

同手当は実質的には医師確保の一策となっているのは周知の事実。
やはり公衆衛生の医師は格下なんだろうか。おじいちゃん先生が
複数の保健所長をかけもちする他の県と沖縄県との違いは、
総務部長には伝わらなかったようです。

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