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2008.07.27

水たまり+10円玉→日脳対策

日本脳炎が気になる季節がやってきた。(注意報に関するニュース)
厚生労働省からは今年も防蚊対策についてのポスターが出された。
PDFで直接リンクしています)(印象深いデザインです)

夏です。蚊の多い季節がやってきました。
日本脳炎ウイルスはブタの体内で増殖し
蚊(コガタアカイエカ)を媒介して人に感染します。

例年、日本脳炎ウイルスを保有するブタが
西日本を中心に確認されていますので
特に西日本地域(中国、四国、九州等)でブタの多い場所や
(コガタアカイエカの発生する)水田、沼地の周辺の屋外では
蚊に刺されないよう注意しましょう。

夕方から夜にかけて、蚊の活動が活発になります。
お子さんが蚊に刺されないよう注意しましょう。

日本脳炎のワクチンは副作用が問題になった2005年以降
現在では生産が中止されており、残り170万本となってて
今年度100万本、次年度70万本で枯渇するとのこと。(日経

2005年以前は毎年400万~500万本接種していた(産経記事

副作用の少ないといわれる新製法のワクチンが供給されるのが
次年度以降らしいが、できるだけスムーズに新ワクチンに移行
できるかどうかがカギ。さらに空白世代に対する追加接種や
地域によって優先順位をつけることを理解してもらう作業も必要
(最初はワクチンが不足するため)

気になる記事としては、時事ドットコムに載っている

厚労省は、ウイルスを持つ豚が多い中・四国や九州など
感染リスクが高い地域に住み、1度も接種を受けていない
3~6歳児は接種を検討するよう呼び掛けた

とあるが厚労省がそこまで踏み込んで発言したのかなぁと。
感染研の専門家の立場ならわかるけど。

ちなみにポスターは

日本脳炎ワクチンの接種についてはお住まいの市町村にご相談ください。
とある。

と、いつも日本脳炎の話題になると運天港みたいな(運を天に任せる)
不安でモヤモヤした記事(そういう気分)になることを反省して
防蚊対策について検索してみた。

  • 夏休みの宿題実験にもなりそうなブログの記事を発見(はっしんの実験さま)
  • 東京新聞にも「蚊の発生源を絶つ・10円玉の活用」
    蚊が卵を産むのは 代表的な場所が雨水ますや廃タイヤが積まれたところ、そしてお墓。 見落としがちなのが、昨今ウッドデッキのある家も増えるが、その下に バケツなどが置いてある場合や、植木の鉢受け。
    ガーデニングなどで、水をためておく必要がある場合は、十円玉など 銅を入れておこう。蚊の発生を防ぐことが日本銅センター(東京)の調査で 明らかになっている。理由は解明されていないが、ボウフラを飼った実験では、 ガラス製容器で八割が羽化したのに対し、銅製では全滅した。
    情報源の日本銅センターHPにも関連する内容をいくつか見ることができます。

どうでしょう(これは余計)

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2008.07.23

サプライチェーンと下請けドライバー

新型インフルエンザが流行した場合、多数の欠勤者が出ることが予想される。
そこで事業所として「優先業務」を選定して最低限継続すべき業務を遂行する
体制を整える必要がある。

役所関係では仙台市

発生時の業務内容の見直し
 新型インフルエンザ発生時には,職員の罹患等により職員が減少することが想定されることから,流行時のすべての局,区の優先業務,実施に必要な条件等について整理を行いました。
とまとめたらしい。
役所などでは「市民の生命と財産に直接的にかかわる業務」を優先させるべきだろう。(直接的の解釈がもめるかもしれないが)

企業活動については与党プロジェクトの提言では

電気や水道など生活に不可欠な事業を請け負う企業以外は、流行時の活動自粛を含めた業務方針を決めておくことなども提案した。国には、活動自粛で経済的被害が生じた場合の金融対策も講じるよう求めている。

ただ、企業というのは大企業とそれを支える下請け会社の重層構造で
成り立っており、いろんな記事でも「サプライチェーン」という言葉が登場する。
月曜日に機内で読んだ朝日の記事が衝撃的だったとともに、こういう人も
社会機能を維持するグループなのかもしれないと考えさせられた。

ルポにっぽん 下請けドライバー、車中泊連続2週間

国の方針にも注目

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2008.07.19

持ち込みません。広げません。

あっという間の1週間。今週は週の真ん中に九州遠征があり
その前後にギカイヤカイギが入り多忙の週だった。
そんななか福祉施設(入所系)の新型インフルエンザ対策と
して、簡単なハンドアウト案を作成中(A5版8頁)。題して


Hirogenai









(施設内に感染症を)持ち込みません。広げません。




中味は厚生労働省の高齢者介護施設における感染症対策マニュアル
かなり参考にしたもの(ほとんどパクリに近いかも)
その基幹となる図がこれ。



Mochikomaz






  • 施設内でどういう感染症が発生しているのか?
  • 地域でどんな感染症が流行しているか?

ということにも関心が向くはず。

持ち込まないための手段としては

  • 発症が疑われる職員を休ませる
  • 委託業者の健康チェック
  • 面会を中止する
  • 研修や実習受け入れ停止
  • 新たな入所をストップする
  • 通所事業をストップする等等

こういうマニュアルを見て、自分たちの施設を感染症から守る
体制づくり(感染対策委員会)につながればいいと思う。
新型インフルエンザで欠勤者が出たときの体制もそこで話し合う。

あとは広げないために標準予防策が当たり前にできるよう
練習しておく。

これらは新型だけではなく、その他の感染症にも適用できるから。

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2008.07.13

夏の中高生接種キャンペーン

夏休み目前の日曜日。おうちにいると各種キャンペーンの電話がかかってくる。

新聞にははしかの追加接種まだ2割 公費負担の13、18歳
いわゆる3期、4期として今年4月から導入された定期接種だが
打つ回数としては2回目となる。2割程度と低調に推移してる(らしい)

新聞記事には今年1月-6月の報告患者の年齢分布と接種歴があるが

患者9860名中、35%は12-18歳、その約半数は一度も
ワクチンを接種を受けたことがなく、約四分の一は幼児期に
接種したが、免疫がついていなかったか、低下していた

と解説している。夏休みに接種を呼びかけるキャンペーン。

先日のはしか0プロジェクトの会議でも、この議題が出された。
3期4期の接種率を上げるためにはどうしたらよいのか?についてフリーディスカッション

  • 教育サイドとの連携(ガイドライン=文科省HPどおりに進めてくださいと依頼する)
  • 集団の場を活用した接種の検討(宮古島市の実績=4月の時点で「3期8割、4期7割」を達成)
  • 地元紙を使っての啓発(論壇や特集記事など)、他の媒体も活用
  • Kiroroのように影響力を持つタレント等で花火を打ち上げる
  • 高校生だったら自分たちで仲間に訴えることも可能(ピアサポーターとかシンポジウム開催等)
  • 高校3年生が多く集まる「塾」へのアプローチ(受験対策の一環)
  • 大学入学時に麻しん接種(or抗体価)証明を求めている学校を示す(これも受験対策)
  • 医療機関で受診した中高生に接種を勧める草の根的勧奨
  • 沖縄県で2010年に開催されるインターハイ(美ら島沖縄総体2010)を成功させるためにも、地元中高生の接種率を高めておく必要があるんじゃない?
などなどアイデアが出されました。
ここも「巻き込み」がキーワードかなと思った。


あと、現状高3の接種率が低いと言っても降参せずに頑張ろう!と。
(失礼しました)

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2008.07.10

超台帳主義

国立感染症研究所のIASRに掲載された
<速報>福井県の高いMR第2期接種率はどのようにして達成されたか?

これは面白い。

予防接種台帳を徹底管理して、接種率をモニターしていくということ このようなシステムを県全体で確立しているのは福井県だけのようであるが、 このシステムはなにも特別なものではない。定期の予防接種実施要領に 明記された予防接種台帳の整備と管理をコンピュータ等で地道に正確に やっているだけである。

当たり前のことをやっているだけと紹介しているが、
それをきちんと対策に生かしている。
同論文の図を見ると(転載して皆さんに紹介させていただきます)
Pf34151





さまざまな勧奨チラシ、教育活動、マスコミを使った広報活動などは
大切なものであり、一定の効果がある。しかし、このような不特定多数に
向けた勧奨の効果には限界があり、さらに高い接種率を目指すには
「のんびり」組や「うっかり」組に対する個別勧奨が不可欠であることがわかる

このシステム
ではたとえばB市の3歳児でMR第1期をまだ受けていない人は何人いるか、それはどこの誰か、ということが随時わかるということであり、未接種者に対して郵送や電話などで個別勧奨することが可能

となる。もっと台帳を上手に活用しなくちゃとたくさん教えられました。

悩ましい予防接種率の算定の仕方も台帳を活用する方向に転換。

Mr_rate






課題は「どこの市町村でも簡単に出せる(持続可能)」ということ。
大雑把に言えば縦の矢印で
分母=2年前の出生数
分子=1年間の接種数
でもよいんだけど、台帳を標準的に使えることもねらって横矢印でいこう

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2008.07.04

暑は夏いねぇ

毎日30度を超えて、熱中症が心配になる季節となりました。
屋外活動はもちろんのこと、

屋内でも熱中症になるかもしれない

では室内の適切な温度というのはどのくらいなの?
という質問を受けました。

車内置き去り熱中症みたいなものは最も避けるべきものですが
日常的な生活ではどうか。
熱中症自体の指標というのは環境省のマニュアルによれば

高温環境を評価する種々の温熱指標が提案されていますが、
特に高温環境の指標として労働や運動
時の熱中症の予防措置に用いられているものに
WBGT (Wet-bulb Globe Temperature:湿球黒球温度) があります。
WBGTはYaglouとMinard(アメリカ)により提唱(1957年)されたものです。
これは乾球温度、湿球温度および黒球温度により次の式で算出されます。
熱中症予防のための指標であり、「暑さ指数」といえます。

WBGT = 0.7 NWB + 0.2 GT + 0.1 NDB  屋外で日射のある場合
WBGT = 0.7 NWB + 0.3 GT 室内で日射のない場合
ここで、NWB(natural wet bulb temperature)は輻射熱を防ぎ自然気流に暴露された湿球温度、
GT(globe temperature)は黒球温度(6インチ黒球温度計)、
NDB(natural dry bulb temperature)は 自然気流に暴露された乾球温度です。�

と、これって結局どうすれば測れるの?という式があるらしい。

これに対して住宅熱環境評価研究委員会が提唱した
住宅熱環境評価基準値というものがあるようです。
日本生気象学会編集「生気象学の事典」より)

つづく

と書きかけて出勤してみると、このニュースが話題になっていた。
猛暑限界 プレハブ学習/沖縄工業校舎改築(沖縄タイムス)

校舎改築のため、プレハブの仮設校舎で授業をしている
那覇市の県立沖縄工業高校(瑞慶山正校長、生徒千六人)で、
「熱っぽい」「頭痛」「吐き気」など体調不良を訴える生徒が
相次いでいることが三日、分かった。
断熱が不十分で室温が最高で四〇度以上になる日もあるといい、
熱中症とみられる。一日約二十人の生徒が気分が悪くなり、
保健室に駆け込むこともあったという。

生気象学会の熱中症予防指針のWBGT早見表でみるとほぼ
全ての生活強度で熱中症が起こりうる危険状態

環境省のマニュアルだと気温36度を超えると扇風機はかえって逆効果という記載もあるし。

「首に冷たいタオルを巻いて!」としかアドバイスできなかった。

対応に注目しましょう

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2008.07.02

議会とエイズ

長野県議会がエイズ学習会
(産経新聞中部版7月1日)

HIVやエイズについて学ぶ県議会の学習会が30日、開催され、
信州大名誉教授の山田喜紹さんを講師に県議らが県内の実情について学んだ。

県民の代表者である議会の場は県政の抱える課題をチェックされる場。
時には事情を説明するためにこのような機会も必要なのかもしれない。
常任委員会単位で視察するなどの話はよくある(実際座間味の診療所
にも来ていた)が、議会まとめての学習会は珍しいと思う。しかも長野は
議会開会中(スケジュール参照

参考になります。

さて、肝心の中味の話では

異性間の性的接触が感染経路となるケースが約8割

「夫が家庭外で感染し、それを妻にうつすことでさらに感染を広げる。
県内では現在、この夫から妻へ広がる段階にあるのでは」と懸念を示した。
というのが長野の特徴。
ちなみに沖縄では男性同性間(両性間含む)が約8割。
ただし家庭に持ち込まれている可能性はないとは言えないだろう。

(性風俗などで)遊んだ経験のある人はすぐに検査を受けてほしい

と強調したというが、遊んだ時期というのは潜伏期間(8-10年)のことだろう。

同じく産経の記事には長野で感染した外国人患者の背景が描かれている
【エイズ】(上)感染率高い長野・山梨 遅れる外国人への対応(2007年12月2日)

 Aさんが日本に渡ったのは平成5年ごろ。最初は茨城県だったが、
すぐに「オリンピックの準備で仕事がたくさんあると聞いたので」
長野県の建設会社に移り、主に道路建設に携わった。
現場にはフィリピン人やブラジル人も数多くいたという。

五輪景気に沸いた長野県に引き寄せられた外国人は、
Aさんのように男性の肉体労働者ばかりではない。
当時、県東部にあるスナックの女性従業員は場所によっては
10人中8、9人が外国人だったといい、その多くで売春が行われていた。

記事からの引用ではあるが、これがエイズ患者増加の要因の一つと
なったのかもしれない。

よその県の心配してる場合ではない状況ですが、取り組みの参考として
記事に残しておきます。明日から代表質問。

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