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2008.09.30

昔取った魚骨

ロッテがダルビッシュにねじ伏せられていよいよCS出場が
危うくなったことを確認して、家に帰ってみると、子どもの
のどに魚の骨が刺さったとのこと。

頭と体を固定して、懐中電灯などで光を集めて中をのぞくと、
ちょうどのどちんこの左奥上方の壁?(軟口蓋あたり)に
突き刺さっている骨を発見。

さかなの骨は見えている骨は取れる

と離島診療所に行く前にローテートした耳鼻科指導医の言葉を
思い出し、家庭用ピンセットで摘出にトライ。もちろんその時点で
見えなければ翌朝耳鼻科行こうというつもりだった。

口を大きく開けて、下を前に出すように口でゆっくり呼吸をさせ
嘔吐反射がないことを確認しながら、見えている骨に接近。
ピンセットで摘まんで無事摘出に成功。約8ミリくらい。

Fishbone

(見えるかしら)ゲットした骨は洗ってテープで固定?しました。

10年以上前に仕事をした近海離島診療所では、こういう患者さんが
こういう時間帯(夜間、ほろ酔いタイム)に来ることも多かった。
刺さっていなくても違和感を訴える方もいるので、まずは目視確認。

見えれば夜でもトライしてみるけど、無理なら翌日以降耳鼻科まで
行ってもらっていました(カメラで確認できるので)。

さんまのおいしい季節ですが、食事はよく噛んであわてずに。

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2008.09.27

イニシアティブ フォア チェンジ(日野原重明)

はじめて買ったPHP研究所の本(なんと190円)
10月号の特集タイトルは

いま、幸せって何だろう

幸福のありかと題する聖路加国際病院理事長の
日野原重明先生のインタビュー記事を読んだ。
人生は、いつ何が起こるかわかりません。(中略)
身の回りの不幸な出来事や悩みにどう対処していくか。
その答えの一つが、自らの考え方や物の見方を変える
ことだと思います。

同じ境遇にいても、それを幸福だと感じる人と
不幸だと感じる人がいる。その差はひとえに考え方次第です。
境遇を変えられ(中略)ないとすれば、自分がその境遇に
満足するように気持ちを切り換えるしかない。それは決して
消極的な生き方ではなありません。幸せになるための知恵です。

そこで今回のタイトル「イニシアティブ フォア チェンジ」が
登場する。
変えるためには自分自身が主体になる
という意味。
構造的な問題を抱えているためとか、これまでの業績も
正当に評価されないとか、問題の所在を他者に押し付ける
話を耳にするが。

でも必要なのは、まさにイニシアティブフォアチェンジの姿勢。

(つづき)

で、本題の「幸せとは何か」についてはどう書かれているか。

幸福とは幸福感を持つこと、すなわち、心が満たされて幸せだと 感じる主観的な感覚で、「ああ幸せだな」と感じる心のこと
幸福感と健康感はよく似ていて、どこかに病気を抱えても 薬で治療でコントロールできれば、健康的な生活を営む こともできます。
健康的に生きるとは、「まあ、多少の病気は 抱えているけれど、自分は健康なんだな」と感じる心。 そのことに感謝しながら生きていくこと。

この文章を読みながら、離島診療所勤務時代に、
高齢になって病気や多少の痛みを抱えても
島で健康的に生きるおじぃ、おばぁたちのことを
思い出した。生涯現役で主観的健康度も高い集団。

もうちょっと若い集団(現役世代)の心の病が深刻化
しているが、もしかして、現役(この言葉がプレッシャー
かもしれない)としての役割が忙しすぎて、「幸せとは」
とか「大切なものは」とか考えている暇さえないのかも
しれない。明日のために今日休もう。

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2008.09.25

振袖火事と結核

9月24日から30日までは結核予防週間

国内最大の感染症である結核について普及啓発を図るため
県庁前県民広場でも26日午後4時より街頭キャンペーンあり

結核に関する本を大先輩に貸していただいた。その名も

ある病気の運命  結核との闘いから何を学ぶか(東京大学出版会)

1984年に出版された本で、上田敏、砂原茂一両先生の
対談という形で、結核全体の問題がまとめられている。

その中の「結核と人間との出会い」という章に、徳川時代の
振袖火事(明暦3年)と結核との関連が記載されている。

砂原
きくという名の娘さんが肺病で死んだので
来ていた振袖を棺にかけて寺に納めたら、
坊さんがその振袖を古着屋に売った。
ところがそれを買って着た娘さんが、
一年くらいたって肺病になってまた死んじゃった。
その振袖をまた第3の娘さんが買って着たところ
その娘さんも死んだので、これは振袖の祟りである
というのでその振袖を焼いたら、それから火事が
起こったというわけ。

上田
風に吹かれて空に飛んで、どっかにひっかかって
火事になった、その辺は知ってます。

砂原
僕も振袖火事が結核と関係がある
ということは最近まで知らなかった。

上田
しかし、いくら接触感染だといっても、
古着くらいでうつるもんでしょうか。

砂原
振袖火事の場合は感染防止のためではなく、
祟りのもとを絶つために焼いたのだが、
ヨーロッパの結核対策は患者の持ち物を焼くところから始まった......

結核の感染経路としては
飛沫(しぶき)とともに飛び散る結核菌を吸い込む
と言われているが、こういうルートもありということか。

振袖火事のエピソードは、怪談になるほどミステリアス
だけど、感染経路や潜伏期間、あと疫学状況からみて
「肺病」(結核)の仕業と解釈できる(のかもしれない)。

とこんな話を書くとますます「昔の病気」というイメージ
増強させそうですが、今も県内でも1年に250名余りの
方が新たに結核を発症しています。

結核わしんなよ~

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2008.09.22

ニコチン巨人阪神戦

プロ野球選手の喫煙に関しては、野球少年たちに与える影響も
大きいことから、一部の(いや、多くの)人たちの関心事であった
にもかかわらず、その情報はあまり公開されていなかった。
(実際1時間ググってみても釣果は少なかったzzz)

そういう意味では今シーズン屈指のニュースかもしれない。
阪神をケムに巻いた…巨人、好調の裏に禁“煙軍”(ZAKZAKニュース)

奇跡の大逆転Vへまっしぐらの巨人。
今季の原監督は選手や裏方に対して「タバコは毒だからやめろ」
とやたらと禁煙を勧めている。

原監督自身は現役時代、キャビンマイルドをこよなく愛する
スモーカーだった。ところが第1次監督時代2年目の2003年、
球団フロントと衝突して辞任し、
「ユニホームを脱ぐと精神的にも肉体的にも楽になる。怠惰に
流れるのが嫌で、自分の好きな物を何かひとつやめようと思った。
でも禁酒は嫌。そこで禁煙することにしたんだ」(原監督)。
同年の大晦日限りでタバコを絶ち、04年元旦から現在に至るまで
禁煙続行中だ。

巨人では上原、内海、グライシンガー、高橋尚の先発陣のみならず、
豊田、クルーンのリリーフ陣もノースモーキング。
打線でもラミレス、李承ヨプ、高橋由はタバコを吸わず、坂本も未成年。
喫煙率は低い。

一方、阪神は岡田監督を筆頭に、
下柳、福原、藤川、久保田、金本、新井、赤星、関本ら
愛煙家がズラリ。

とはいえ、GT決戦初戦の19日、
勝敗を決定づける通算300号2ランを放ったのは、
巨人では阿部とともに少数派となった愛煙家の小笠原。

などの選手喫煙情報満載記事となっている。

また、17日に先発初勝利を飾った東野に関してはサンスポ

プロ4年目。茨城県内有数の進学校、
鉾田一高から巨人に入団したが、右肩を痛めた。ストレスがたまり、
チーム内でも有名なヘビースモーカーに。(中略)
 「うちの先発に喫煙者はいない。それが(先発ローテの)条件。
彼はこれを機にたばこをやめるでしょう」と、原監督が禁煙の勧めだ。
東野は「本数を減らしていたけどこれを機にやめたい」。
原巨人にまた、孝行息子が誕生した。
と報じている。

ベンチ内は禁煙だが、イニング交代時や出番がない時
ベンチの裏でニコチン補充しながらプレーしているんだはず。
しかし、時代は無煙化の流れ。こんなニュースもあった。
燕ダッグアウト灰皿撤去で愛煙選手と“すったもんだ” (ZAKZAK2008/03/27)

昨季までの古田前監督時代から禁煙化が始まった。
高田新監督が就任した今季もさらに推進し、神宮球場の
一塁側ダッグアウト内では一切の灰皿を撤去。
どうしても吸いたいムキは、ダッグアウトから遠く離れた
球場内の狭い一室に駆け込んで一服している状況だ。

球界では「ファンから見えるところでの喫煙は好ましくない」という流れ。
タバコを吸わない高田監督もこの方針を順守しているが、
ヤクルトはさらに徹底化。(中略)
クラブハウス1階の選手サロンから灰皿を撤去。

燕のヘビースモーカーといえば石井一、高津らだったが、
そろって退団。対抗勢力の旗頭を失った選手たちは
「体にいいわけじゃあないし、まあ、しようがないか」
と禁煙に入ったベテランもいる。

受動喫煙対策研究会の中田ゆりの研究日誌
によると、プロ野球球団に対する喫煙対策調査を行ったところ

回答したのは、読売ジャイアンツなど5球団
(他に中日ドラゴンズ、広島東洋カープ、オリックス・バファローズ、
千葉ロッテマリーンズ。だけで、7球団は回答しなかった。5球
団の多くは「喫煙は好ましくない」とした。

日本のプロ野球選手の喫煙率は40%前後とみられている。

野球少年たちは見ている。

プロ野球選手にも禁煙支援が必要なようだ。

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2008.09.20

人はなぜ逃げおくれるのか-災害の心理学

新型インフルエンザは「災害」並みの対応が必要と叫ばれているが...

人はなぜ逃げおくれるのか-災害の心理学(集英社新書)
まだきちんと読んではいませんが
いくつかのキーワードを紹介する形で。

災害とは何か

  • 災害因が発生する
  • 災害因がもたらすインパクトに人間社会が物的・人的な損害が生じる
  • すなわち人間社会が災害因に対して脆弱・不適応である
  • その場合に災害が発生する
  • その結果、個人の生命・財産の喪失、社会システム・インフラの破壊が生じる

災害因があっても
その地域にいる個人、家族や学校・職場などの集団や組織、
さらには社会生活や政治・経済・医療・福祉などの社会システムの機能、
電気・水道・ガスなどのライフライン、
交通・通信や住宅・生産活動を行うもろもろの施設・建物などの
インフラストラクチャーが、
災害因によってもたらされる環境の変化に対して十分な頑強性を持っていて、
環境の変化を吸収する適応性があれば、災害は起こらない

正常性バイアス

  • 私たちの心は、予期せぬ異常や危険に対して、ある程度鈍感にできている
  • 常に変わりゆく外界のささいな変化にいちいち反応していては神経が疲れ果ててしまう
  • その結果として想像できるのはいつもピリピリしている神経症状態にある大勢のひとびと
  • 心は“遊び”を持つことでエネルギーのロスを過度な緊張におちいることを防いでいる
  • ある程度までの異常は、異常だと感じずに、正常の範囲内のものとして処理する
  • これを正常性バイアスという

正常性バイアスが、身に迫る危険を危険としてとらえることをさまたげて
それを回避するタイミングを奪ってしまうことがある

災害への反応の5つのタイプ
災害の大きさ(被害規模)の大小と、被害の制御可能性の有無から分類

  1. 過剰反応(パニック):被害規模「大」、制御可能性「有」
  2. あきらめ:被害規模「大」、制御可能性「無」
  3. 費用便益反応:被害規模「小」、制御可能性「有」
  4. がまん:被害規模「小」、制御可能性「無」
  5. 無関心:被害規模「閾下」

大学3年生に「この1年間でインフルエンザのワクチン接種を受けた人」→ゼロ
「大学受験の前にワクチン接種を受けた人」→半数
すなわち受験期にインフルエンザにかからないですむという便益は、
ワクチン接種のコストを上回ると認識されていたということ

パニック発生の4つの条件(必要条件)

  1. 緊迫した状況に置かれているという意識が、人々の間に共有されていて、多くの人々が差し迫った脅威を感じている
  2. 危険を逃れる方法がある、と信じられること
  3. 脱出は可能だという思いはあるが、安全は、保障されていないという強い不安感がある
  4. 人々の間で相互のコミュニケーションが、正常には成り立たなくなっている

実際以上に危険の切迫度を強調しすぎると、差し迫った脅威を強調して
第1の条件を満たすことになる。ただ、逆に、パニックの発生を恐れるあまり
危険を過少に伝えたり正しい状況把握のための情報の出し渋りすると
正常なコミュニケーションの欠落という第4の作り出すだけではなく、
突然危険に直面して人々は動転し、正常な判断力を失って、パニックへの
足場を築いてしまうことになる

パニックを防止するためには、きちんとした判断力をもった専門家による、
微妙なさじ加減が大事なのだ

最後のパニックの話は、昨日発表された新型インフルエンザの
ワクチン接種の優先順位(毎日の記事参照)や、数に限りがあるといわれる備蓄タミフルの話とも関連しますね。

新型インフルエンザという「災害因」に対して、社会が脆弱なままであれば
それは「災害」に発展するということ。

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2008.09.14

多機能発熱外来(パンデミックセンター)

Pandeopd






パワーポイント2007というソフトをインストールして、練習用に
1枚作ったスライド画像です。その中のSmartArt変換という
機能を使いました。多分もっと他にも機能はあるんだろうけど
(あるよね。きっと)これから勉強してみます。

多機能といえば、話題の発熱外来がいろんな機能を持てる
(いや、持たすべき)ではないかという議論があります。
特にパンデミック期に開設する外来については、図に示す
ように、患者感染者やその情報があちこち動き回るよりは
センター的な場所に集めた方がいいのではないかと。

ただし、すべての医療機関がこの機能を果たすことは無理
(たぶん)なので、やはり中学校区に1つ程度というところで
しょうか。もちろんそのためには、複数のお部屋や駐車場、
診療室などが備わっているという条件も必要になります。

大分県では発熱パンデミック外来の訓練が行われました
読売新聞の記事
この内容も参考にしながら、必要な機能を議論していき
ます

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2008.09.08

おとなのはしか対策

たった1例の移入麻しん例を起点に、県内でもまた感染が拡大しつつある。

1次感染を受けて合計7例が発症(10代1例、20代6例)し、それぞれの
接触者も多数いるため、宜野座村と金武町において全国でも例を見ない
29歳以下への公費負担によるワクチン接種
が行われている。

沖縄県はしか"0"プロジェクト委員会(ホームページはこちら)では
これまで、

感染拡大した地域における乳児無料接種について検討する

としてきたが、今回はそれを「おとな」向けにも拡大した対策となる。

今年に入ってわが国での麻しん患者は10677名を数える(8月27日現在)
国立感染症研究所感染症情報センターHPには年齢別発生状況があるが


Distribution









ピークは15-16歳にあるものの、19歳以上の患者数は3952例を数え
全体の37%を占める。このグループへの対策も今後の課題だろう。
おとなが接触者となって健康観察の対象となっても、外出自粛は
難しく、症状がない(あるいは軽い)場合は、仕事や学校に行って
そこでさらに感染を広げてしまう。これはある意味当然のこと。
(これは新型インフルでも同じこと)

だからこそ、今回のような地域全体を対象とした対策も並行して
行うべきかもしれない。

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2008.09.05

脳卒中 5つの危険信号

脳卒中予兆五原則
出張先で撮った写真(どこでしょう?)

出張のお伴に持っていた雑誌「無限大」の中の記事にあった
「5年後の医療を語る(高久学長)」の中では
脳卒中などの動脈硬化性疾患が今後も増加するとしている。

心筋梗塞と脳卒中(脳出血、脳梗塞)は日本人の死因の2位、3位を 占める疾患だが、いずれも以前に比べれば死亡率は減っている。 初期の対応から早期の治療、リハビリまで、それぞれの段階での 治療方針がよく研究されて整備されてきたからだ。
発症初期にタイミングを逃さずに治療を受けられれば、かなりの確率で 治癒できる。しかし、受診が遅れるほど悪い結果になる。特に脳卒中は いかに早期に兆候に気づくかが予後を決める。受診のタイミング次第で 生死が分かれるとも言われる。
脳卒中の危険信号:5つのサイン
  1. 歩いて:バランスが取れない
  2. 話して:言葉が不明瞭になったり、口元が垂れ下がる
  3. 手を伸ばして:片側に力が入らない、またはしびれがある。
  4. 視て:視野の一部または全部が欠ける
  5. 感じて:頭痛がひどい
出典はたぶんここ American stroke association のcall 9-1-1 immediately

この雑誌に特集されている「地域医療に生きる」は必見!
(目標となります)

僻地であっても条件さえ整えば、地域医療を志す医師の下で
「地域包括ケア」は実現できるということである。

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