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2010.07.28

アメとムチは英語で...

アメとムチは英語では、carrot and stick と表現するらしい
(知らなかった=これも無知)


馬の顔の前に好物のニンジンぶら下げても走らせ、
さらにムチも使ってうまく走らせるというのが由来だそうです。


アメとムチと言えば、厚労省が国民の尻を叩こうとして編み出した
「特定健診の受診率や指導実施率、メタボ予備群の結果が、
後期高齢者支援金の加算・減算に影響する」という制度が
頭に浮かぶ方も多いと思いますが(浮かばん?)、
このたび、その後期高齢者医療制度が廃止されるにあたって
特定健診・特定保健指導の行方も気になるところです。

厚労省のホームページから探した会議資料の中では、

  • 特定健診及び特定保健指導は、保険者機能の強化のために効果的な取り
    組みとなっており、更に進めていく必要があるが、健診等の実施率による支援金
    の加算・減算の仕組みは、廃止を含めて検討すべき(小林委員)
  • 5年後には後期高齢者支援金について10%の加算・減算という措置が導入
    されることになっているが、加算・減算の仕組みはやめるべき(小島委員)
  • 各保険者とも置かれた状況が異なっている中で、各保険者の取組の結果に対
    し、同一の基準により金銭的ペナルティを課す制度は廃止すべき。とりまとめに
    当たっては廃止を明確に打ち出した上で、これに代わる保健事業の推進方策を考
    えることを明記していただきたい(小林委員)

という議論(抜けてるかもしれないけど)を経て、7月23日の中間とりまとめ案には
特定健診・特定保健指導については、
生活習慣病を予防し、高齢期等の医療費の効率化できる部分を
効率化する取組であり、保険者機能の強化の点からも、
引き続き、取組を進めていくが、
今後の具体的なあり方については、高齢者への対応を含め、
別途、技術的な検討を進めることが必要である。

一方、現在、特定健診・特定保健指導の達成状況による
後期高齢者支援金の加算・減算の仕組みが設けられているが、
新たな制度の下でも、特定健診等をより円滑に推進するための方策を講じる。

と表現されています。会議でどういう議論がなされたかについては、
議事録を待ちましょう。



もともと医療費抑制(適正化とも言う)のために
始められた特定健診・特定保健指導制度。

2006年28兆円かかっている医療費が、
自然増にまかせると2025年56兆円と倍増する。
これに対して、経済財政諮問会議民間委員が提案したのは
伸びを半減させる42兆円(さすが財界)。
厚労省はその中間となる49兆円の案を出した。


56-49=7兆円を捻出するための中長期的手段として、
メタボ予備群を25%減らすと2025年までに医療費が2兆円浮く
という計算(この計算の方がどうかなぁ〜と思うんだけど)。
残りは、後期高齢者医療制度で1兆円。
平均在院日数の短縮で4兆円で、合わせて7兆円なり。


とにかく特定健診・特定保健指導は、今後も継続される
可能性が高いことはわかりました。

中間とりまとめは次回会議(8月20日)に行い、
年末までに結論出すそうです。(薬事日報によれば

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2010.07.23

沖縄は子どもの入院医療費が突出!

夏休み中に、夏の難題「地域職域連携」の調べ学習していて
偶然みつけた統計分析資料

義務教育就学前における入院分レセプト分析(pdf)」(協会けんぽ沖縄支部)

昨年(H21)5月分のレセプトを分析した結果が公表されてます。
特徴としては

  • 義務教育就学前の1人当たりの医療費を見ると、沖縄支部は入院が突出して高い
  • 就学前の医療費の約6割は0歳児でかかっている
  • 疾病分類別「件数」では、呼吸器系が42%、ついで周産期(生後7日未満)が27%
  • 疾病分類別「医療費」では、周産期が34%、ついで呼吸器系が27%
  • 低出生体重児が医療費全体の27%、高額医療費の50%を占めている
  • 沖縄県は低出生体重児の発生が全国ワースト1〜2位である

と分析しています。

1人当たりの外来は全国よりも低い(安い)ので、
やはり周産期に発生する、特に低出生体重児関連の入院医療費が
「全国突出」の理由になっているかもしれない。

では低出生体重児発生の要因は何かという話まで書かれていて
健やか親子おきなわ2010にある

  • 妊娠中の喫煙
  • 妊婦の低栄養
  • 妊婦健診の未受診

のなかで、介入可能な妊婦への禁煙指導等が必要としている。

低出生体重児の発症要因に関する以前の調査では

所得が低い妊婦

というファクターもあったかと思います。

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2010.07.20

マネージャーとマネジメント

高校野球の決勝戦(興南9-1糸満)を見た直後に読んだ本

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
(岩崎夏海著、ダイヤモンド社)

「もしドラ」と略されて、多くの人に読まれているらしい
ブログもできていた

タイトルの通りに、高校野球のマネージャーになった主人公が
ドラッカーのマネジメントをテキストにしながら、チームを
マネジメントしていく小説。ところどころにテキストからの
引用が(下記のように)挿入されていて、まさに「入門書」
という感じです。

  • 組織の定義づけ(何をするための組織か)
  • 顧客とは誰のことか
  • 顧客を想像するためのマーケティング
  • 専門家とマネージャーの関係
  • 人の強みを生産に結びつけるには
  • 自己目標管理の大切さ
  • イノベーションとは、組織の外へもたらす変化(価値観を変える)
  • マネジメントの第3の使命は、社会の問題の解決に貢献すること
  • (努力ではなく)成果こそすべての活動の目的
  • 成果中心の精神を維持するためには人事こそが最大の管理手段

この本を読んでもっとも感心したのが、日本では

  • ネージャー=「高校野球等の部活のお世話係」
  • ネジメント=「組織を管理すること」

と、同じ言葉なのに全く意味が違う用いられ方をしている言葉を
すり合わせたところ。すり合わせながら、専門用語をストーリーに
適用させているのもわかりやすいですね。

読後に

テキストを読まなくちゃ

と思ってしまう1冊でした。

この本(ドラッカーの「マネジメント」)を訳した
上田惇生ものつくり大学名誉教授のサイト
でも、ドラッカーを学ぶことができるようです。

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2010.07.15

八重山の医介舗 Medical Service Men in Yaeyama

Ikaiho

南山舎から出版された親盛長明著「ある医介輔の記録

平成21年6月に93歳で亡くなられた親盛長明先生は
医介輔として57年間、八重山の地域医療を支えてきた。

医介輔については、

  • 戦後米軍占領下にあった沖縄独自の制度
  • 医師助手等、一定の医療経験がある者に特別講習を行い、
    昭和26年と27年に計3回認定試験を行って、登録
  • 合計126名が登録され、主に離島や僻地で勤務にあたる
  • 保健所長の指揮監督のもと条件付きながら医療行為を行うことが可能
    という一代限りの制度。
  • 全県的には平成20年の勝連平敷屋診療所の廃止で、すべて終了

離島診療所の大先輩として、数回お話を伺ったこともある
親盛先生が、実は八重山保健所の先輩でもあることがわかり
地域医療の展開(マラリア、フィラリア、異常分娩等)だけではなく、
竹富町から西表への移住しての開拓の様子や、うみんちゅ顔負けの
漁の話など、エネルギッシュな人生が描かれている。

80歳を過ぎて覚えたパソコンを片手で原稿を打ち、
亡くなって後に息子さんが仕上げたという一冊。

読み応えもあるし、沖縄の地域医療の歴史を知る上でも
貴重な資料となるでしょう。

よい本に巡り会えました。

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2010.07.13

飲酒運転したら「メーゴーサー」

出がけの忙しい時間帯に、目を奪われてブログまで書いてしまったニュース

NHK沖縄ニュース
飲酒運転ダメ ヤギと行進

今帰仁村の取り組み(上等!)

パレートは、ヤギの「メー」という鳴き声と
「飲酒運転ダメ」というキャッチフレーズをかけ、
ヤギの親子を先頭に行われたもので、地元の中学校の
ブラスバンドの演奏にあわせて参加者が行進しました。

「飲酒運転ダメー」と書かれたプレートを、
体にかけたヤギが、しきりに「メー」と鳴くと、
参加者はいっしょになって、「飲酒運転『ダメ』」
と呼びかけていました。

画面を見る限り、ヒージャーの親子は暴走しそうなくらい元気だった(笑い)

パレードが終わると、ヤギの親子は、エサをもらって満足そうでした。

ごくろうさまでした。

最後に村長さんが「ダメ〜」とやぎを真似ていました。
こんなニュースは心が和む。

でもね、やぎは本当は「んべぇ〜」と鳴くのよ。

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2010.07.09

テクノロジーだけ先走らせないで(出生前診断編)

さっきアップされていた朝日.comの記事
妊婦のエコー検査、同意得て実施は半数 医療機関調査

尿検査ぐらいの軽い気持ちで
受けられている妊婦の超音波(エコー)検査。

最近ではテクノロジーが発達して、エコーにより、形態の
異常や染色体検査(羊水検査のことか)まで可能になっている。

正常な妊娠経過をみるつもりで検査を受けて

重い結果を伝えられ、深刻な衝撃を受ける夫婦も少なくない。

そういう結果になる可能性があることをあらかじめ伝えて
同意を得てから検査している医師が48%というニュース。

医師が結果を伝える時期についても人工妊娠中絶を前提と
する医師と、そうでない医師がいるという結果だった。

今や出生前診断どころか、着床前診断まで可能になっており
(その詳細は信州大学医学部付属病院遺伝子診療部GENETOPIA参照)
多忙な外来の中で、どれだけ説明やカウンセリングの時間を
確保できるか(さらにそういう専門職を確保するか)が課題。

告知後の夫婦に対するケア、知りたくないという権利を守る
態勢などが必要ではないか。議論を深めたい

難しいテーマだけど、テクノロジーだけ先に走られると
対応バラバラになって患者が困ることになる。

ガイドライン(遺伝カウンセリング・出生前診断に関するガイドライン
もあるようなので、現場でこれを実践する態勢づくりも
進める必要があると思います。

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2010.07.06

お休み前の携帯端末

読売新聞に掲載されていた呼びかけ

中学や高校の健康教育で、生徒たちに就寝前の携帯使用を控えるよう呼びかけてほしい

使用の現状は
1日の携帯電話使用時間(1か月平均)が2時間を超えたのは
高校2年の男子で35%、女子で45・8%で、

「就寝前に毎日、携帯電話でメールをする」
男子は18・9%、女子は27・8%だった。

「毎日通話する」生徒も
高校3年生男子で11・2%、女子12・5%だった。

これらの行動が

就寝前に毎日、携帯電話で通話やメールをする生徒は、
そうでない生徒に比べ入眠障害や中途覚醒、早朝覚醒などの
睡眠障害を発症するリスクが約1・4倍高かった。
となるらしい

なぜ?については書かれてませんが、別のサイトで

おやすみ前の携帯端末が快眠を妨げることについては
los angels timeの記事を紹介したlife hackerのサイト
端末から発せられる光がメラトニン(催眠作用がある)分泌を
抑えるためとあります。

影響の強い順に
iPad>携帯端末>テレビ
となっているようです。

ちなみに、紙製の本や雑誌を読む事は快眠につながるそうです。

でもこの理屈だと、部屋の明かりを消して、
携帯で通話すること自体は影響少なそうだけどね。

やはり中高生は夜も眠れない悩みを抱えているかもしれない
(それはお父さん世代も同じだったりして)

ちなみにちなみに、眠れない時の県産品クヮンソウ(アキノワスレナグサ)というのも
あるようです。(7月は県産品の月)

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2010.07.01

熱中症の季節。何飲むの?

梅雨が明けると本格的に熱中症の季節となります。

昨年は沖縄県内で347例の熱中症報告がありました
沖縄県熱中症予防に関するホームページ
その主な内訳(PDFこちら

  • 95%が県内在住者
  • 92%が男性
  • 年代では30代、20代、50代、40代の順
  • 発生した場所では屋外88%(建築・工事現場等)、屋内12%(自宅・体育施設等)が多い
  • 日光曝露時間は4時間以上が最も多い

これからますます日差しも強くなり、発汗が激しくなりますが、

じゃあ、運動中はどうやって水分補給すればいいの

という情報を探してみましたが、いろいろあり過ぎで
なかなか整理できず。ポイントとしては


これで行くと、キーパーには薄めたポカリがよさそう。

または、お茶を入れて、ベンチに塩や黒砂糖、レモンを置いてなめさせるのでもいいかも。

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