2006.06.07

ヘルシー琉歌

金曜日に老人会の総会で

いつまでも楽しく暮らせるために「健康長寿をめざして」

という講演を頼まれている。ずっと前から頼まれているので
他の会議も断って準備をしています。

会議の趣旨は健診受診率の向上。
昨年は「健診ドーイ」と呼びかけたが空振りだった(らしい)
今年は老人会に皆様の前で健診の意義と呼びかけを行う。

中でも今年から始まる生活機能評価についての説明もして
というリクエスト。この講演が掘り起こし(固定客以外の参加のこと)
になるのであれば、と願って原稿を作っています。

健康長寿を阻むルートには2つあります

  1. ひとつは脳卒中モデル
  2. もうひとつは老年症候群モデル

ということで脳卒中10か条というのを書いていたところ
みんな575パターン(和歌のパターンね)であることに気づく
例えば
  1. 手始めに 高血圧から 治しましょう
  2. 糖尿病 放っておいたら 悔い残る
  3. 不整脈 見つかり次第 すぐ受診
  4. 予防には タバコを止める 意志を持て
  5. アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
  6. 高すぎる コレステロールも 見逃すな

沖縄三線で弾く曲にもたしかに575調の歌もある
秋の踊りとか十九の春とか


でもやっぱり沖縄の琉歌は8886でしょう。通称「さんぱちろく」
というわけで、
  • 健診を受けて 自分のからだ知り 早めに手入れして 健康長寿
  • 年とっているが 健診を受けて 予防して歩く 元気老人

という歌を考えた。これが記念すべきヘルシー琉歌第1号。
完成度が極めて低いのは最初だからしょうがない。
結核でもたばこでも肥満でも酒でも何でも、講演のたびにこういう琉歌を作り重ね
いつか三線弾きながら曲に合わせて健康教育することを目標としよう。

曲は譜久原恒勇メロディがいいだろう。


肝心の講演の中味はまた今度まとめてアップします。


ブログ書き綴り ネタの整理して 読み手思いつつ ビール注ぐ 

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2005.01.27

虐待のパターン(高齢者篇)

回覧文書から見つけた豆知識シリーズ(1)


高齢者の虐待に関する講義ノート(岸恵美子:自治医科大学看護学部講師)より

Aタイプ:介護負担蓄積型
  • 高齢介護者や共働き夫婦などでは、不慣れな負担の多い世話を 継続することに疲れてしまったり、先行きに希望がもてない状況に陥り、 それらの不安や不満、疲労などのストレスを、被介護高齢者に向けてしまうタイプ。
  • 具体的な介護、家事サービスと心理的な支援、介護者の気分転換が重要である。
Bタイプ:力関係逆転型
  • 子どもの頃厳格な親に高圧的に育てられるという親子関係、あ るいは支配的な夫婦関係、嫁姑関係があった場合などでは、高齢者の心身の 衰えや介護をきっかけとして、それまでの力関係が逆転し、虐待行為に至る 例が多い。
  • 介護負担を軽減するとともに、虐待者の長い 間のストレスや心のわだかまりを、解放させるアプローチが必要である。
Cタイプ:支配関係持続型
  • Bタイプとは対照的に、長い間高齢者が弱い立場におかれ、被 支配的な関係が継続していた場合、高齢者の心身の衰えがより支配−被支配 の関係を増強していくタイプである。
  • 可能な限り高齢者 自身の自覚を促すとともに何らかのきっかけをとらえて虐待者の自覚を促 し、持続した力関係を絶つようにする必要がある。
Dタイプ:関係依存密着型
  • 親子、夫婦の間の関係に多く見られるタイプで、高齢者も虐待者もそれ ぞれのアイデンティティが確立していない、いわゆる共依存 の関係が基盤にあり、 介護の負担が生じたことにより、虐待の形をとることが多くなる (普段はとても愛情深いが突然キレる状況)。
  • 第3者の介入やサービスの導入を図ると共に、 家族それぞれの自律、自立を図るアプローチが求められる
Eタイプ:精神的障害型
  • 高齢者か虐待者のどちらかにアルコール依存や精神障害、人格 障害がある場合、虐待の状況はより深刻になる。近年、報道事件が増えてい る財産や生命保険目当てに意図的に介護放棄をしたり、殺人を犯すなどの例 も、これに近い要員と推測される。
  • 専門病院などでの治 療的アプローチとともに、担当スタッフだけでなく、日頃から家族親族やコ ミュニティ・行政を含む支援のネットワークを大きくすることが必要である

関連サイト:日本高齢者虐待防止センター(リンク集が豊富)

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2004.10.27

new old-man

日本公衆衛生学会総会初日(島根くにびきメッセ) 天気はくもりあめ。ちょっと肌寒いスタートとなった。

午前中、日野原重明先生の特別講演を聞きながらポスター貼り。 テーマは「輝く新老人の生き方」 自身93歳になられる日野原先生がこれからの新老人の生き方を提唱。

日本の高齢者の生き様はこれから同じ様に高齢社会を迎える世 界中の国々にとって「見本」となる。すなわち、注目されている。 自立→介護→医療という流れを、なるべく先延ばしするように努力 しなければならない。
とも。

そのために必要なスローガンを3つ挙げられていた。

  1. 愛し愛されること
  2. 耐えること
  3. 新しいことを創める(はじめる)こと
特に3点目を強調されていた。 先生ご自身が90歳になってから高齢者に関する遺伝子をはじめたり、 ゴルフをはじめようと思っているというエピソードも紹介された。

お年寄りの元気度を語るときに「生涯現役」という言葉が用い られるが、今日の話はそれをさらに越えて「生涯挑戦」という感じ がしました。

お昼は学会会場で何とバイキング料理よ。もう食えねぇ〜。

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2004.08.18

おばぁ、馬飼ってるの?

届けものをする用事があって、5歳の息子を連れておばあちゃん
(彼にとっては祖々母)の家を訪ねた。いつもお盆やお正月で会う
程度で、その時はおばあちゃんの息子の広いきれいな家で会ってい
たから、近所に別々に住んでるおばあちゃんンちに行くのは彼にと
って初めての経験だった。

そこは古く、昔ながらの家のつくりをしていた。トイレは家の外に
離れてあり、段差のある玄関を出て行かなければならず、膝の痛い
彼女にとっては不便だった。だから部屋の中に簡易用のトイレを置
いて夜中は対応しているという話も聞いたことがあった。

おばぁは来客を喜んで応対してくれた。次々と冷蔵庫の中からジュ
ース、コーラー、おかしなどを出して「あれカメー、うりもカメ
ー」と言って、用事を済ませて帰ろうとする私たちを引き留めた。
その姿を見て、普段から地域のデイサービスや病院通いが多いのは
寂しいのをまぎらわすためかもしれないと思った。

息子は好奇心にまかせて、その狭い、ちょっと暗い部屋の中を歩き
回っていたが、そのうち「このおうち、臭い。馬のうんちのにおい
がする」と言い出した。それほど臭いというわけではなかったが、
やはりアンモニアの鼻をつく感じは漂っていた。ただしそれは、私
にとっては特に新鮮なものではなく、お年寄りが住んでいる家では
よくある独特の香りだった。

息子はしばらく探検していたが、やはりその臭いが気になったらし
くおばあちゃんの顔をのぞきこむようにして尋ねた。「ねえ、おば
ぁ、馬飼ってるの?」おばあちゃんは自分の話に無中で聞き取れな
かったらしく、何も答えなかった。

現代に生きる子どもたちは、無菌無臭の環境の中で育ち、さらに家
族や地域のお年寄りと接する機会も少なくなっている。いや、私た
ち「大人」の都合でお年寄りを遠ざけているのかもしれない。でも
次代を担う主人公は彼らであって、その時代には今よりも確実に高
齢者が増えているだろう。もうすぐ90を迎える老婆が自力で生活を
するということをリアリティを持って感じることができないまま、
彼らが育っていくことに若干の不安を感じた。

今度は用事がなくても、おばあちゃんの家に遊びに行こうと妻と話
をした。

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2004.08.16

介護予防に関すること

火曜日に介護予防事業委託業者等を対象に講演会がある。

明日にはレジメを出さなくてはならないのに(汗) さっきまで福原愛ちゃんの応援をしていた(手に汗)。 おめでとう!初戦突破。こんなに卓球が注目を浴びた五輪は初めてだ。


○介護予防とは

高齢者ができる限り要介護状態になることになく、健康でいきいきとした生活を送れるように支援すること(県長寿社会対策室)

介護予防の意義

○県としての介護予防の目標

  1. 高齢者の健康増進
  2. 要支援、要介護にしない
  3. 機能を維持し、悪化させない
  4. 介護予防事業の充実
  5. リハビリテーションの重視
  6. 在宅であり続ける

○ところで、高齢者の健康って何?そもそも私たちは健康をどう考えている?


△介護予防を取り巻く状況

  • 高齢者の17%が介護認定を受けている沖縄(全国は15.1%)
  • 沖縄の介護保険料は全国一高い
  • 要支援、要介護1が増加している
など

△介護予防・地域支えあい事業の実施状況

  • 沖縄、全国とも生きデイの実施率が高い
  • 沖縄は生きデイ、配食サービス、軽度生活援助事業の実施が高い

△これまで介護予防の取り組みに対する評価(辻一郎)

  • 事業の目的、効果が期待できる対象、提供方法などが整理されていない
  • 十分な効果が上がっているとはいい難い

☆効果的な介護予防事業を展開するためには

  • 誰の(対象)
  • どの部分に(領域)
  • 何を狙って(効果)
  • どのような方法で(提供方法)
事業を行うかを明確にする必要がある

☆市全体の事業を取りまとめ、設計図を描く役割も必要

☆今後はICF(国際生活機能分類)の考えに立つアセスメントとそれに基づく計画作成の方向へ


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2004.06.28

生涯現役

高齢者を対象にした研究といえば東京都立大学の星旦ニ教授。
生涯現役というホームページにダウンロードファイルが収納。

大規模なコホート調査を実施中だと思うが、その報告の一部も垣間見ることができる。

買い物に行く人の生存率は維持される
買い物にひとりで行ける、バスで外出ができるなどの自立群では生存率が高いという結果
(バイアスはあるだろうけれど)。
「配食サービスや病院の送迎バスはその機会を奪っている」ということを主張されている
(もっともっと厳しい口調で...ここには書けないくらい)。

配食サービスを毎日の安否確認のためにしているという人もいるけど、いまやポットでもできる時代。
象印のみまもりほっとライン
(「忘れたのかい、今日は墓参り~」のコマーシャルは秀逸ね)

高齢者についていろいろ調べたけど、老年症候群ほか、学ぶところたくさん気づかされ日頃のユルさを実感(反省)。

本日午後にその講演がある。

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2004.06.27

介護とストレス

介護者のストレスというのも看過できない。

性、年齢階級別に見るストレスの内容では、
男性では55歳以降で、女性では35-74歳で20%を越えている。

ストレスの構造については、心理的ストレスのモデルを参考になるべく単純に説明したい。

1.ストレッサー(ストレスの原因)
2.ストレスの評価
3.ストレスによる心身の反応(短期、長期)

ストレッサーとして、例えば、尿失禁などがあり、それを「いやだなぁ」と受け止める(評価する)とイライラしてくる。
対処方法も1,2,3に沿って考えると、
1.ストレッサーを避ける、減らす
2.評価の仕方を変える
3.心身の反応を減らす行動をとる

1は避けがたい場合が多い。いっとき施設に預けてリフレッシュするという方法もあるが。
2がストレス反応を軽くするポイントになる。
  • 尿失禁されていやだなぁ
  • お年寄りの尿失禁はよくあること
  • どうして言うこと聞かないんだろう
  • 言うことがよくわからないから聞かないのはしょうがない

などなど評価の仕方により、ストレス反応が変わることを知る(実践は難しいけど)。
3.は介護仲間と交流したり、趣味に燃えたり、運動や体操でも心地よくなるだろう。
女性は発散系(買い物、おしゃべり等)、男性は取り入れ系(酒、たばこ等)が多い→これは余談。

ストレスがこういう構造であるということを理解するだけでも意味があると思います。

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2004.06.26

嚥下できてますか?

高齢者シリーズ。もういっちょ。「摂食・嚥下障害」の資料。

まず、摂食・嚥下の流れを理解する

1.食物の認識
2.口への取り込み
3.咀嚼と食塊形成(第1の部屋)
4.咽頭への送り込み
5.咽頭通過、食道への送り込み:嚥下反射(第2の部屋)
6.食道通過(第3の部屋)
  1-6:摂食
  4-6:嚥下

高齢者では誤嚥の防御機構である咳反射が低下し、「むせ」のない不顕性誤嚥がある
ではどのようなときに嚥下を疑うか

1.むせ:どういう食品を食べたときにむせるか?
2.咳:食事中や食後の咳は多くないか、夜間の咳はないか?
3.痰:食物残渣はないか、食事を開始してから量が増えないか
4.嚥下困難感:食品による差異はあるか?
5.声:食後に声の変化はないか?
6.食事内容:飲み込みやすいものだけを選んでいないか?
7.食事時間:口の中までにいつまでも食べ物をためている、なかなか飲み込まない
8.食べ方:上を向いて食べる、汁物と交互に食べる、口からこぼれる
9.食物残留感、咽頭異常感:部位はどこか?
10.口腔内の汚れ:ひどい歯垢、食物残渣、口臭など

お茶や味噌汁でむせる場合には、片栗粉や増粘剤を加えてとろみをつけると効果的らしい

高齢者に多い家庭内の事故として、窒息(もち、刺身、肉などによる)がある。
介護者にとっては救急法を知ることが大事。これでも取れなければ掃除機を使っての吸引も必要と思う。

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2004.06.25

高齢者虐待実態調査

介護に伴う虐待の存在も忘れてはならない

県の高齢者虐待報告事例の概要(2004年6月)より

・ 在宅介護支援センターなど484機関に調査 ・ 326機関より回答このうち32.5%にあたる ・ 106機関で虐待事例300例に対応 ・ 300例のうち個別報告があったのは144例 ・144例のうち約4割近くが日常的に行われている ・虐待を受けている者の6割以上は80歳以上で、8割が女性 ・虐待を受けている者の7割に痴呆が見られる ・主たる介護者は息子が約4割、次いで娘、夫・嫁の順 ・虐待を受けている者は7割以上がそのことを自覚 ・虐待している者の自覚している割合は約半数 ・虐待している者の約7割は男性、4割以上が息子、次いで夫 ・虐待している者の年代は50歳代が約3割、次いで60歳代が2割 ・健康状態は生活に支障ない者が半数以上 ・原因は複数混在するが、7割以上が「虐待者に原因がある」 ・虐待事例の8割以上が同居している者による

介護者のストレス対策も必要。そのための教室でもある。

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高齢者の食事

名護市総合在宅介護支援センター主催の家族介護教室で
「老人の体の特性と介護」について話をすることになった。
その資料集め(その1)。

「年寄りにヒージャー(山羊)食べさせてもよいか」という質問もあるらしい...

沖縄県保健婦長会編集「老人の健康生活」より

老人の身体的特徴

1.循環器疾患が加齢とともに増える一方、がんは進行が遅くなり、体内にがんを持ちながらその他の病気で死亡することが多い。また反射神経が鈍くなることで不慮の事故が増加する。
2.病気に対する危険因子の予知力が弱い。危険因子と発生する疾患との関係が大きい。
3.意識障害を起こしやすい
4.続発症、合併症を伴いやすい
5.水、電解質のバランスを崩しやすい。老人は大なり小なり腎機能の低下があり尿濃縮力が低下。脳卒中で意識障害があったりすると脱水になりやすい
6.症状が非定型的。無痛性心筋梗塞、無熱性肺炎など
7.拘縮、じょくそうを合併しやすい
8.ADLの低下。病気自体は治癒しても臥床をきっかけに寝たきりになってしまうことがある

長寿科学振興財団「Aging and Health」2003年夏号より

高齢者の適切な栄養

1.各栄養素の摂取量が全体的に減少、特に動物性たんぱく質や脂質の摂取量は70歳以上で減少が大きい
2.高齢者の栄養所要量策定のためのデータは不足している
3.生命予後との関連では血中アルブミンやBMIがそれぞれ独立して予後に影響。高齢者の場合、BMIが高いことは予後を悪くはせず、低いことが予後を悪くしている。動物性脂肪の摂取量は生存者で多く、アルコール量と漬物摂取量は死亡者で多かった。また、牛乳や油脂の摂取が高いことが生命予後をよくしているなどの報告あり。
4.沖縄の百寿者は、エネルギー摂取量は少なくなく、たんぱく質を減らす食事制限は危険、脂肪摂取やカルシウム、ビタミン摂取も多い。その典型としてのゴーヤーチャンプルー。
5.その他、腹八分や緑黄色野菜も100歳自立群に多いという報告もある
6.食事を他の人とともにすることや、食事づくりに関わること、食事に満足していることが高齢者のQOLをよくしている。
ヒージャーも良さそうだぞ?

高齢者の唾液と口腔乾燥

1.高齢者の3人に1人が口腔乾燥を自覚
2.口腔乾燥や唾液分泌低下は食欲低下につながる可能性
3.それを防ぐ方法として、原因薬剤の変更、適度な水分補給、口呼吸の改善、義歯の調整など

加齢による味覚の変化

1.味覚低下の原因は加齢(舌の形態的変化)、亜鉛欠乏、薬剤など
2.薬剤ではイブプロフェンによる甘味、塩味の味覚低下
3.加工食品には亜鉛キレート剤が含有されているので、亜鉛欠乏性味覚障害をきたす恐れ
4.亜鉛が不足しないようにすることと、たんぱく質の適度な摂取が必要
5.トウガラシの辛味成分であるカプサイシンは特に食塩に対する味神経応答が敏感になる
6.食塩は高齢者にとって味覚を満足させ、ミネラルの解離にもつながるので、一概に減塩指導をすべきではない

コーレーグースも良さそうだ

(次は嚥下障害の話)

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