2015.07.29

離島が子だくさんな理由

市町村別の合計特殊出生率でナンバー1は多良間村の3.14
(円周率並み)と記憶していたんだけど、その情報は古いみたい。

平成20〜24年の人口動態特殊統計(PDF)の
市町村ランキングを見るとトップは
鹿児島県大島郡の伊仙町2.81、以下久米島、宮古島と
やっぱり離島が上位を占める。

どうして離島は子だくさんなの?
と質問を受け、文献ってあるんだろうかと調べたらこれがヒット。

少子化社会における妊娠・出産にかかわる政策提言に関する研究
平成16年とちょっと古いが。

当時全国ナンバーワンだった多良間島などで実際にインタビューして
まとめたもの。14ページからのまとめでヒントが書いてある。

  • 夫もしくは近所の人の協力である。事例の約半数は夫が 5-6 時に家に帰り、 子どもと遊んでくれ、そのスキに妻が家事をするパターンであった。
  • 次に、生活費の安さと安心、安全な環境である。宮古島では食料自給率が高くない ので本島や本土から持ってくるものも多いが、近所から野菜、魚などをもらうことも 多く、物価が安くなくても生活費がかからないようだ。
  • 3つめは、宮古島の人々の価値観、気持ちの持ち方である。これが一番大切かもし れない。どの事例でも驚いたのが妊娠したときには誰も中絶を発想しないことだ。こ
    の地方は南方のためか「何とかなる」という考えがあり、夫もそういってくれる。そしてなによりも大切なのは、「子どもが多いほうがよい」という価値観である
  • 多産を可能にする要因として、島民の経済状態がほぼ同じレベルであるこ とが大切である

ほかにも
何人かは自分の子どもに同性の仲間を作ってあげたくて 産んだという人がいた。同性同士で大人になってからも相談しあうために同性の兄弟 姉妹を作ってあげたいという発想である。
とか。

地域のつながりが安心して子育てすることにつながるようです。

Continue reading "離島が子だくさんな理由"

| | Comments (0)

2015.02.12

スマホに子守りをさせないで!

先週の土曜日、県の医師会と地元新聞社のダブル主催で
子どものメディア依存を考える講演会を聞いた。

講演はNPO法人子どもとメディアの清川氏。
沖縄側からは小児科医と臨床心理士が登壇。

日本小児科学会の提言したスマホに子守りをさせないで
Sumaho

によると

乳児期からのメディ ア漬けの生活では、外遊びの機会を奪い、
人とのかかわり体験の不足を招きます。実際、 運動不足、
睡眠不足そしてコミュニケーション能力の低下などを生じさせ、
その結果、 心身の発達の遅れや歪みが生じた事例が
臨床の場から報告されています。

との健康影響(発達障害を招くということ?)が出ているとのこと。

提言は次の5つ。

  1. 2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょう。
  2. 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴は止めましょう。
  3. すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを 目安と考えます。テレビゲームは1日 30 分までを目安と考えます。
  4. 子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置かないようにしま しょう。
  5. 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。

講演では長期的には外遊びをしないため運動能力が劣化すること、
視力低下を来すこと、さらに自己肯定感の低下するなど、多面的
発達不全を引き起こすと説明。

えー、沖縄の子どもたちは夜型社会の影響もある(CM参照
うえ、メディア漬けも重なるのかと心配になりました。行政的には

母子保健〜発達障害〜思春期のSNS依存〜健全育成〜精神保健

と幅広い問題となるため、各担当が連携して対策を考えるべきテーマ。

鬼アプリとか神待ちサイトとかぼっちメシとか聞いたことない言葉
の意味も解説してもらいました。印象に残っているのはコカコーラの
Social media guardの動画

このテーマ、去年の保健師ジャーナルにも特集記事があったよう
なので、それも探すことにしました。


Continue reading "スマホに子守りをさせないで!"

|

2014.01.17

からだが元気になる10か条

昨日の特別講演で幼児期運動指針について学びました。

子どもの体力の現状については「走る」「跳ぶ」「投げる」
といった、基本的な運動能力の低下が指摘されています。

幼少年期の動作の発達については
  • 2-3歳の未熟な初期段階から、11-12歳の成熟した段階までに
  • 動作の多様化(動きのレパートリーの増大)
  • 動作の洗練化(ぎこちなさ、りきみすぎ→滑らかな運動へ)

という過程をたどるんだけど、外遊びを経験しないまま
大きくなる子どもが増えているために発達段階が
現代の年長児は25年前の3歳児レベル
現代の3-4年生は25年前の年長児レベル

にとどまっているとのこと。

詳細は講師がNHKの視点・論点で解説しています。

私は、日本の子どもたちのライフスタイルが崩壊し、
子ども達の体にさまざまな問題が生じた原因は
「子ども」にあるのではなく、私たち「おとな」
にあると考えています。

全体的な活動量が低下している一方で、競技スポーツの
開始年齢が低下していることもよくないということを
ベネッセのサイトで提言しています
ベネッセ教育研究所

オーストラリアやアメリカ、ヨーロッパ諸国でも、
幼少期からひとつの競技スポーツをさせる流れがありました。
しかし、これではいろいろな動作が身につかないこと、
ケガが増えること、そして子どもの心身の健全育成が
果たせないことに気づいたのです。

こういった国の子ども向けのスポーツ組織では、
おもしろい・のめりこめる・楽しいなどがキーワード
になっており、日本のように勝つ・うまくなるという
言葉は重視されない傾向があります。

小学生のスポーツで全国大会のある国は、
私の知っている限りでは日本ぐらいのものです。

同じサイトで紹介しているからだが元気になる10か条は
親子が家庭で取り組むという視点で提唱されている

  1. 昼間に一度は外で遊ぼう
  2. 親子でからだを動かそう
  3. 休みの日には、外で一緒に遊ぼう
  4. 朝ごはんを食べよう
  5. 楽しい食卓を演出しよう
  6. 加工食品類は控えめに
  7. テレビを見る時間を決めよう
  8. メディア類はルールを決めて使おう
  9. 夜型社会から抜け出そう
  10. 1日1回家族との対話を

Continue reading "からだが元気になる10か条"

|

2011.09.22

出生体重と成人病の関連(バーカー説)

久々に母子保健の会議に出た先週末。

講師の先生が「もうみなさんご承知のことと思いますが...」と
言って話をしたときに、その話を自分が承知してない場合、
結構焦ります。しかし講演を遮って質問するわけにも行かないので
後で調べておこうと思ってやり過ごし、結局調べないで終わる
というパターンが多かった(反省)→調べた記録を残そうと考えblogを始めた

前置きが長くなりましたが、「バーカー説」と聞いても
ピンと来なかったので、調べてみた。

和光堂ワコちゃんカフェに掲載されている

いま話題の「成人病胎児期発症説」を知っていますか

に詳しく解説されています(東京大学福岡秀興准教授)
「成人病は胎児期にその素因がつくられる」、即ち遺伝要因に加えて
母親の胎内環境が成人病の発症に深く関与していることが明らかと
なってきたのです。

成人病はやはり「成人病」の名称で考えられるべきなのです。

そのメカニズムには二つあると私は考えています。
第一には解剖学的な構造変化が胎児期に生じてしまうことです。
例として、胎児が膵臓や腎臓がつくられていく時に低栄養に暴露されると、
膵臓β細胞、腎臓糸球体などがアポトーシスを起こして数が減少します。
するともはや数が増えることはありません。

第二として(中略)胎児期のある時期〔臨界期〕に低栄養に
暴露されると、その低栄養状態で生存できるように、
酵素、生理活性物質の受容体、情報伝達系等の多様な
代謝応答機構が、本来栄養状態が良い場合に生じている状態
からはかけ離れたものとなります。

肝心の胎児期の低栄養については4つの原因を指摘
  1. 受精時の母親の低栄養
  2. 妊娠中の母親の栄養および体重増加の少ない場合
  3. 喫煙及び受動喫煙の影響
  4. 妊娠中毒症や自己免疫疾患による胎盤機能の低下

よって対策としては

  • 妊娠前の女性が十分な栄養を摂取すること
  • また妊娠中はお母さんの体重や栄養を十分考慮すること
  • 出生児への過量な栄養を与えない
としています。
もちろん妊婦がタバコを吸わず、タバコ煙に曝露されないことも大事。

これを証明するためには

  • 妊娠中の喫煙歴
  • 妊娠中の体重増加
  • 出生児体重
  • 5歳児での肥満の有無(3歳児健診でも可?)
  • 思春期肥満の有無
というふうに、いくつかのデータを
つなげていく必要性があるというお話でした。

Continue reading "出生体重と成人病の関連(バーカー説)"

| | Comments (0)

2010.07.09

テクノロジーだけ先走らせないで(出生前診断編)

さっきアップされていた朝日.comの記事
妊婦のエコー検査、同意得て実施は半数 医療機関調査

尿検査ぐらいの軽い気持ちで
受けられている妊婦の超音波(エコー)検査。

最近ではテクノロジーが発達して、エコーにより、形態の
異常や染色体検査(羊水検査のことか)まで可能になっている。

正常な妊娠経過をみるつもりで検査を受けて

重い結果を伝えられ、深刻な衝撃を受ける夫婦も少なくない。

そういう結果になる可能性があることをあらかじめ伝えて
同意を得てから検査している医師が48%というニュース。

医師が結果を伝える時期についても人工妊娠中絶を前提と
する医師と、そうでない医師がいるという結果だった。

今や出生前診断どころか、着床前診断まで可能になっており
(その詳細は信州大学医学部付属病院遺伝子診療部GENETOPIA参照)
多忙な外来の中で、どれだけ説明やカウンセリングの時間を
確保できるか(さらにそういう専門職を確保するか)が課題。

告知後の夫婦に対するケア、知りたくないという権利を守る
態勢などが必要ではないか。議論を深めたい

難しいテーマだけど、テクノロジーだけ先に走られると
対応バラバラになって患者が困ることになる。

ガイドライン(遺伝カウンセリング・出生前診断に関するガイドライン
もあるようなので、現場でこれを実践する態勢づくりも
進める必要があると思います。

Continue reading "テクノロジーだけ先走らせないで(出生前診断編)"

| | Comments (0)

2009.01.30

子育てナイアガラ

新型ばかりに話題が集中するので、旧型(季節性)インフルエンザが
やきもちを焼いて存在感をアピールしているのか(そんなわけないか)
今年は激しく流行しています。沖縄では過去最高の報告数(89/定点)
に達しました。流行の要因の一つに低温+乾燥があると報道された
せいか、昨日の雨について「めぐみの雨になればいいですね」とROKの
パーソナリティが放送していた。

感染症ばかりに話題が集中したので、去年発表した児童虐待防止用
スライドから1枚紹介。

タイトルにもあるナイアガラは、以前生活習慣病によく例えられるという
記事
にしたことがあります(2007年2月=保健所時代)

児童虐待に関わる地域の関係機関の中で主役はやはり児童相談所。
市町村の母子保健担当や県の保健所は、児童虐待との関わり方が
いまいち整理できていないのではないか、というわけで、ふたたび
ナイアガラの写真を使って見ました。

Naiagara










お魚さんが3種類泳いでいますが、いつものように
児童虐待のリスクに応じて塗り分けられています。
すなわち

  • 緑:虐待リスク小さい人(数は多い)
  • 黄色:虐待ハイリスクの人
  • 赤:虐待しつつある(既にした)人

上流でのんびり泳ぐ緑の魚、でもそこから滝つぼへの流れに
流されてしまう黄色い魚、そして加速する流れに乗ってしまい
ついには滝つぼに転落する赤い魚。
地域で子育てしている親子を魚に例えています。

さっき主役と書いた児童相談所は、滝つぼに落ちた赤い魚を
救い出すのが本業。では滝の上のお魚は誰が面倒みるの?
落ちないようにするのが虐待予防(落ちたら死にます)

黄色のハイリスク魚は

適切なアセスメントと地域資源を活用して滝から遠ざける
(ハイリスクアプローチ)

緑のお魚群に対しては
毎日の子育てでストレスを過度に感じないように・子育てしやすい環境づくり
(流れをゆるやかにするアプローチ)
が必要です。

自分の立ち位置は滝のどの辺なのかをみんなが自覚して
地域の資源を活用して子育て中の親子を支援しようという図。

県型保健所には日常業務を通じて、滝つぼに落ちそうな
(あるいは落ちた)ハイリスク親子の個別支援の役割と
滝の上の魚たちがどんどん滝つぼに向かわないように
流れをゆるやかにする役割があると思います。

とまとめました(わかりにくいかも)。

| | Comments (0)

2008.08.07

代理ミュンヒハウゼン症候群

医療の手を借りた新手の児童虐待と言われているのがこれ。らしい
よく知らない項なので、今日は引用ばっかりです。


メルクマニュアル家庭版によると

その多くは親が自分の代わりに自分の子供を患者に仕立て上げる
という奇妙な障害です。親は子供の病歴を偽り、薬物を使って
子供の健康を故意に害したり、検査用の尿の中に血液や細菌を
入れたりして病気をでっち上げようとします。

いつもお世話になりっぱなしのwikipediaさんによれば

ミュンヒハウゼン症候群と同じく自分に周囲の関心を引き寄せるために
ケガや病気を捏造する症例だが、その傷付ける対象が自分自身ではなく
「身近にいる代理の人間」であるケースを指すという。

この症例は子どもを持つ母親に多く見られ、その傷付ける対象の多くは
自分の子ども。子どもに対する親心の操作であったり、懸命または
健気な子育てを演じて他人に見せるによって同情をひいたりする。

その中に引用されている週刊朝日の記事によれば

母親が自分の吐瀉物を子供が吐いたと訴えたり、子供を虐待して
「けいれんを起こした」とあちこちの病院に駆け込むなど、
症状はさまざまだが、母親によるものがほとんどで、被害の大半は乳幼児だ。
入院中は片時も子供のそばから離れず、献身的に看病するという。
母親に医療の知識があることも少なくない。

ナースはリスクガ高いということも聞いたことがある。

 こういった症例は80年代からちらほら出始め、90年代後半からは 年間数例が報告されるようになった。手口が巧妙で、病院を転々とする ことも多いので、非常に見つけにくい。検査や治療という形での 虐待を受ける子どもは、水面下に数多くいると疑われている。

知らないで、そのまま親(虐待者)の言葉を鵜呑みにすると
不必要な、侵襲性の高い検査が医師の手によって行われる
可能性もある。取り込まれる主治医。

かわいそうな自分、献身的な姿を他人にアピールすることで
周囲の関心をひこうとする気持ち。これはわからなくもない。
でもそのために子どもを傷つけても平気という感覚は許されない。

周りの誰か「これって変」と思ったら、関係者とのネットワーク
の力で子どもたちの命を守ろう。

| | Comments (0)

2007.03.21

魔の時間帯(子どもの事故)

Jikotime




転勤が決まり、古いファイルを整理していたら出てきた。
5年前に取り組んでいた子どもの事故予防関連のデータ。

乳幼児健診受診者、救急車両の搬送リスト、病院の入院カルテなど
多面的に「ブツ」を集めて、いろいろ分析した覚えがある(報告書+)。
いまや子どもの事故は「子どもの安全ネットワーク・ジャパン」
多くの取り組みがなされているが、当時は石川県の事故サーベイランス等
から習っていた覚えがある。

図の中で濃く(こゆく)塗られているのが、その事故項目にとっての
好発時間帯。「溺水」「刺される」が14-16時というのがあるが、
全体的に見て16-18-20時に多く発生している。それが魔の時間帯。

夕方、保育園から子どもを家に迎え、台所で夕食の支度をするお母さん。
子どもが小さいと空腹でぐずったり、テレビ見てるかと思えばいつの間にか
家の中ウロウロ探検してたり、いろいろ気をまわさないといけない時間帯。
しかも、自分自身も疲れてたり腹減ってたりしてイライラするし、いつまでも
お父さんは帰ってこないから全部ひとりでこなさないといけない...
目が足りないのである。

と悪い条件が重なります。もちろん屋外でももっとも交通事故が発生
しやすい時間帯がトワイライト。

「お父さん、家事育児手伝えなくても、家にいるだけで助かる」

と言われるのはここら辺のこともあるんだと思います(世のパパたちへ)

| | Comments (0)

2007.01.30

妊婦無料健診が5回に拡大

昨日は久々に県庁の母子保健関連の会議に出席。
妊婦健診のデータを分析して、(特に)ハイリスク妊婦の
健康管理を見直しましょうという趣旨。

現在2回(前後期各1回)行われている妊婦健診の結果について

  • 医師によって判定にバラつきはないの?
  • 異常なしの中にハイリスク群は隠れてないの?
  • 市町村に回ってきた後どう活用されているの?
  • 出産時の分娩状況や児の出生体重などと関連はないの?
などの視点で分析することになった。

膨大な数のデータ、乳児健診データとのリンケージ、
産科医師や市町村への調査などやること多数。

ハイリスク妊婦がもっとも集まるのはやはり産科医療機関。
ハイリスク妊婦が受診した場合...

  1. 後方医療機関に紹介
  2. 自らの機関でフォローするが市町村などとも連携
  3. 自らの機関のみで重点フォロー
  4. 自らの機関で普通にフォロー
とどのように管理されているか把握しましょう。

そもそもハイリスク妊婦についてどう考えているのか
  • 若年、高齢
  • 知的や精神などの障害
  • たばこ・酒飲み妊婦
  • 流早産や中毒症の過去の既往
  • 現在の妊娠の健診で有所見者
  • 低収入など社会経済的弱者
  • 母子手帳交付時期が遅いor不規則受診者
  • その他
など医師やスタッフの認識を確認することも必要

時代は年度末に向っているが^^;大事なことなのできちんと
調べて、結果を皆さんで検討しましょう。

妊婦健診が2回→5回になるという情報も教えてもらった。
関連ニュース「厚労省、妊婦無料健診を拡大 5回以上 新年度にも

妊婦健診では、胎児の超音波検査や妊婦の内診、血液検査などを定期的に行う。妊娠初期や出産直前は1、2週間に1回、安定期は4週間に1回程度。自治体は妊婦に母子健康手帳を交付する際、原則として妊娠20週までの「前期」と21週以降の「後期」にそれぞれ1回、医療機関で利用できる「無料健診券」を配布している。
 費用は1回約5000円、血液検査を伴うと1万~1万5000円程度かかる。厚労省によると、無料となる2回分を除いても、自己負担の総額は平均すると約12万円で、若い夫婦世帯の負担感は大きい。無料健診が5回以上に増えれば、自己負担は10万円以下に抑えられるとしている。

見直しでは、19年度予算で、市町村の「少子化対策事業費」への地方交付税を拡充し、自治体がこの範囲内で地域の実情に合わせ無料健診の回数を上乗せできるようにする。同事業への地方交付税は18年度予算の2倍、約700億円とする方針だ。

| | TrackBack (1)

2006.07.01

若年マザーのすがた

乳幼児健診の問診表を頂いて一部を分析してみた
(昨日の研修会で講演した内容に一部を紹介)。この中では
10代で母親になった人たちを若年マザー群と呼ぶことにします

対象

平成16年以降に健診を受診した親子のうち
  • 乳児後期:25342、そのうち若年マザー群487 (1.9%)
  • 1歳6ヶ月:11564、そのうち若年マザー群338(2.9%)
  • 3歳:26022、そのうち若年マザー群1278(4.9%)

生活の基盤

若年群の父の氏名の欄は空欄が多い(15%、対象群では3%)
それがすなわち片親家庭とは断定できないですが可能性は高い
あるいは籍を入れないまま出産(非嫡出児として)。
ちなみに父の平均年齢は23歳(対象群32歳)。当たり前のようだが
ヤンママにはヤンパパ

夜間の保育者が母親ではなくて祖父母が多いというのも特徴。
ヤンママにはヤンババ

実家に乳児を預けて、夜働いているんだろうか。



健康を守るための行動

妊娠中も育児中も喫煙者が多い若年マザー群(もちろん夫も)
やはり妊婦に禁煙支援のためのニコチンパッチが処方できないのが痛い!
(喫煙若年マザー群のもとで育った子どもたちの健診結果はどうか
という宿題については追って分析します)
そのほか
  • チャイルドシートの着用率が低い(77% vs 95%)
  • 予防接種を受けさせる割合が低い(麻疹 80.5% vs 87.9%)
  • Feeding母乳栄養の期間も対象群に比べると短い。
    対象群に比べると約1ヶ月早く母乳と人工乳の割合が逆転している。
    何か理由があるのか、母乳栄養の大切さについて情報が足りないのか


生活習慣について

遅寝遅起きの生活リズムが定着しているのか
夜10時以降に寝る3歳児が74%、11時以降に寝るのも27%

当然起きるのも対象群よりは1時間ほど遅く朝8~9時がピーク
夜型社会のなかでも最先端を行く若年マザー群
でもね、「ファーストフードをよく利用する」「食事はよく噛んで食べる」という
項目に関しては若年マザーも対象も割合がおんなじ。
悪いとこばかりでもない。健診に夫がついてくるのも若年マザー群が多いし

今後どうしたらよいの?

地域で生活する若年マザー群はいろいろリスクが高いです
したがって繰り返し情報を伝える必要があります(妊婦のころから)
でもなかなか会えないというのもこの子達の特徴の一つ(移動多い)
だからファーストコンタクトなど会えた機会にいかに次につなぐかという「わざ」も必要
(これぞ保健師の腕のみせどころだと思うんだけど)
養育力不足

とひと言で片付けないで、もう少し分解してリスクを減らすための
アプローチを検討することが必要。地域の受け皿も整備しつつ。



一時はどうなることかと思ったが、無事に講演終了。
ほっとして名護までドライブして戻ってきた。

| | TrackBack (0)

より以前の記事一覧