2008.08.02

インターフェロン治療費助成期間延長へ

国内最大の医原病であるC型肝炎

今年の4月からインターフェロン治療費助成事業が始まっている。

先日は毎日新聞で申請状況が想定の12%に留まっていることが
報道された。
肝炎治療助成:申請、想定の12%のみ 周知不足や自己負担響く

助成の対象となる医療は、保険適用が認められているもので、
助成期間は原則として1人の患者につき1年間ということだったが
ウイルス型がⅠbタイプでウイルス量が高い群に対する併用治療は

  • 投与開始12週後にHCV RNA量が前値の1/100以下に低下するが
    HCV RNAが陽性(Real time PCR)で、36週までに陰性化した例では、
    プラス24週(トータル72週間)の投与期間延長が望ましい。 (C型慢性肝炎治療ガイドライン2008
  • 4週目までに陰性化すれば80%以上の方が治癒しますが、
    13~24週で陰性化した人では、最終的な治癒率はおよそ30~40%に
    とどまります。こうした方にさらに24週、合計72週まで投与を続けると、
    治癒率が20~30%高くなることが分かってきました。
    (泉並木武蔵野赤十字病院消化器科部長=大阪読売新聞市民公開講座採録集より)
というエビデンスを受けて患者さんや主治医からも
助成期間延長を願う声が挙げられていた。それを受けてか

インターフェロン医療費助成、1年半に延長へ 厚労省(asahi.com)
正しくは「厚労省」というより「厚労相」なのかもしれないが、また
一歩踏み込んだ決断をした。

薬害肝炎問題を受けて肝炎対策を検討している厚生労働省は1日、
今春から実施しているインターフェロン治療への医療費助成の対象期間を、
現在の1年から1年半に延長する方針を固めた。
舛添厚労相が同日、薬害肝炎訴訟の原告・弁護団との定期協議で明らかにした。
助成制度は、所得に応じて自己負担上限額を月1万~5万円に抑えるもの。
舛添氏は「48週(1年)から延ばすことで効果が出ている研究結果もある。
72週(1年半)の助成を実現し、できれば来年4月からやりたい」と語った。

予算化に向けて財務省と調整するというが、この助成制度は国:地方
1:1でお金を出し合ってるので、各自治体も同じ調整が必要になる。

また、重症の肝臓病、がん患者を障害認定できるか検討するという
ことも報じられている。

現在肝炎対策は、昨年与党プロジェクトチームから出された
「新しい肝炎総合対策の推進について」に沿って行われているが、
到底7年で片付きそうな問題ではない(と思う)

患者さんの生活実態がレポートされた毎日新聞の記事
「「家を売るしか…」 治療ためらう患者も」
にもあるように
早く法律作って対策進めた方がいい。

国の肝炎対策の責務をうたった法律は、与野党が出した法案の
一本化協議が決裂し、国会で審議すらされなかった。小林さんは
「肝炎患者の大半は不適切な医療行為で感染させられた被害者。
国は肝炎訴訟の和解で『医療提供体制を整備する』とした約束を守り、
確かな恒久対策を作ってほしい」と訴える。

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2008.01.22

無過失救済制度とは

週刊ooyakeになってしまい、反省。
多忙の原因は「国内最大の医原病C型肝炎

C型肝炎に関連して、昨日は原告団主催の講習会に参加しました(会場満員)。
なかなか「薬害」であることが証明できない方々が多く相談に訪れ、
弁護士の先生らが対応していました。

C型肝炎患者21世紀の会のことが先日報道されていましたが、
同じような悩みを抱えながら治療を続けられる方は多くいます。
この会のホームページで訴えられている中に

6,輸血、血液製剤による感染者に「無過失救済制度」を確立してください。

とあるので、調べてみました。

無過失救済制度とは医療事故で障害を負った場合、医師に過失がなくても、
患者に補償金が支払われる制度。長期の訴訟を避け、医師・患者双方の
救済を図るのが目的(東奥日報/ニュース百科

最近では、「出産時事故 過失無くても補償
脳性マヒに2000~3000万円 8月にもスタート」
約1年前の読売オンライン

この場合、医療事故とは少し毛色(経路?)が違うけれども
救済を待つ潜在的な患者さんの数はかなり多く、しかも
高齢化が進んでいることは確かです。

これをC型肝炎に導入する(特に輸血による感染の場合)必要性は
すでにNews Japanでも報じられていました。

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2007.11.23

C型肝炎は国内最大の○○○!

旧内閣の最大の功績かもしれないC型肝炎問題の進展。
大臣の発言を官僚がフォローするという構図が露骨に
みられています。そんななか

C型肝炎は国内最大の感染症
と位置づけられたというニュース報道
違和感をもたれた人も多いのでは。肝炎対策基本法案関連ニュース

しかし公衆衛生業界では
国内最大の感染症は結核
というのが永年常識とされてきました(もちろん今もそうだと思います)。

C型肝炎は「ヒト-ヒト感染」がどのくらい拡がったのかが
なかなかわかりづらい。薬屋さんのwebsiteをみると
C型肝炎ウイルスの感染の可能性が一般より高いと考えられる方として
  1. 1992(平成4)年以前に輸血を受けた方
  2. 長期に血液透析を受けている方
  3. 輸入非加熱血液凝固因子製剤を投与された方
  4. 3と同等のリスクを有する非加熱血液凝固因子製剤を投与された方
  5. フィブリノゲン製剤(フィブリン糊としての使用を含む。)を投与された方
  6. 大きな手術を受けた方
  7. 臓器移植を受けた方
  8. 薬物乱用者、入れ墨をしている方
  9. ボディピアスを施している方
  10. その他(過去に健康診断等で肝機能の異常を指摘されているにもかかわらず、その後肝炎の検査を実施していない方等)
とあり、
現在わが国の感染者の多くは、C型肝炎ウイルスが発見される前の輸血や血液製剤、あるいは注射針が使い捨てになる前の注射針の使い回しなどで感染したものと考えられています。
と説明しています。

すなわち過去の医療行為に起因する病気とも言えるでしょう。
だから
C型肝炎は国内最大の医原病
とした方が適切と考える次第です。

これからは国や関係機関がどこまで責任を認めるかという議論になるでしょう。

All About 肝炎なども参照下さい。

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2006.08.03

熱は治療の対象ではありません

夜中に熱でたたき起こされる小児科医の苦労は日本全国共通。

熱は治療の対象ではありませんと言ってもなかなか伝わらない。

こういう地道な教育の積み重ねが小児科診療に対する理解の
助けにつながるのであろう。

以下は他「閉鎖コミュニティ日記」に掲載した記事。



熱は治療の対象にはなりません。

体内に侵入した病原体と戦う免疫細胞は熱い環境が好き。
体内に侵入した病原体は普通は寒冷(乾燥)条件が好き。

というわけで、体温中枢が体の熱を上昇させて
・免疫細胞にとっては動きやすく
・病原体にとっては活動しにくい
環境を作り出しているんです(わざわざね)
寒気を催して鳥肌立ったり、体が振えたりするのは
熱を産生させるため。手のひらが冷たくなるのは
血管を収縮させて熱が逃げるのを防いでいるから。

だから熱はからだが病原体と闘っているあかし。
熱をやたら下げると治療の効果が遷延するとも言われる。

でも大人は熱が気になる。熱を下げることが治療の
目的と思っている人がいる(外野からあれこれ言う人たち)。
だから熱が出てて様子を見ることをあからさまに非難
したりする(「病院にも連れて行かないなんて...」とか)

子どもは熱と闘い、親は外野と闘っている。


ご意見歓迎。

(追記)-うさぎさんのコメントに対して-

おっしゃるとおり上の話の例外として熱性けいれんがあります。
また発熱そのものも41度を超えるとダメージが大きいという話を
聞いたこともあります。

熱性けいれんは、短時間であるにしても全身性のけいれんなので
早めに治療するのが一般的なようです。ただ、熱冷ましではなく
けいれん止めを処方することが多いかもしれませんね。


(追記2)-doradoraさんのコメントに対して-

コメントありがとうございます。
心配になったときにヒトに聞くのと、モノから調べるのでは
不安が増す度合いが全然違うと思います。モノ(本やネット)
で調べても自分自身の判断に自信が持てない場合には、
なかなか不安は解消しませんよね。

たとえおせっかいな他人であっても、ヒトと相談して行動し
経験値をあげていくのがベターだと思います。
(ちょっと矛盾入ってるかも)

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2006.08.01

親が救急と思ったら救急なの!

子どもの救急センター利用に関する沖縄タイムス記事(7月30日)

小児救急外来を訪れた子どもの症状の約六割は「緊急性なし」
を読んで、県立中部病院の研修医時代を思い出した。

夜間救急を夜中の3時過ぎに訪れた母子。主訴は38度台の発熱。
夜中に叩き起こされて不機嫌なまま診察したインターンは

熱くらいで夜中に救急に来ないで!
厳しく指導

後日そのことが院長の耳に入り、研修医全体が逆に厳しく指導された。

夜中に子どもの発熱を心配して受診した母親の立場も考えなさい。
親が救急と思ったら救急なの!

あれから十数年。時代は変わってしまったのだろうか?
沖縄タイムスの記事によると

採算の厳しさや人手不足もあり、各医療機関の小児救急部門はパンク寸前。
医師らは「救急機関に行くかどうか、親も症状を冷静に見極めて」と呼び掛けた。
医師は「同じ三八度の発熱でも、救急診療が必要な症状も、そうでない症状もある。
判断材料を、われわれ医療の側からも発信していきたい」といい、
日本小児科学会の作成した冊子「こどもの救急」から主な症状の判断基準を紹介した。
でも、これはもっぱら医療提供(プロバイダー)側の都合。

各医療機関の小児救急部門がパンク寸前なのは、救急を診療する
施設内小児科医師が不足しているだけで、実際に地域で昼間だけ
小児科を診療している数は結構いたりする。

40才前後で病院をリタイヤして、残りは地域で外来診療
(当然夜間休日の当直なし)
というパターンが定着。

でも考えてみたら平日昼間の時間帯って単純に計算しても
5単位/21単位≒24%(1単位=8時間)でしかない。
残りの75%超の時間帯を病院医師だけでまかなっているから
(たとえ元気な研修医がいたとしても)パンク寸前になるのは当然ですね。

先週、地区医師会の勉強会で教わった地域完結型医療のことを
思い出しました。施設ごとの医療から地域全体の医療を考える。

  • まず、「この地域に小児科医は全部で何名必要」ということを計算し
  • その医師(人的資源)を効果的に活用するよう再配分する
という流れでした。

参考沖縄県南部地区医師会の小児科救急輪番制度

勉強会では3つのステークホルダーの視点も必要とし

  • 医療提供者(プロバイダー)
  • 患者(ペイシェント)
  • 支払い側(ペイヤー)
を挙げていました。
この問題も3つの視点で分析して行く必要があるのではないでしょうか?

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2005.10.16

保険免責制度

これから冬にかけて国民的議論になると思われる医療制度改革
その用語解説より(日経の記事です)

加入者が病気やケガにあい保険から給付するときに、一定額までは
保険の対象から外し、本人負担とすること


保険の支払い額が急増すると保険財政が悪化するため、保険運営者
が支払い額を抑える狙いで設ける。民間の自動車保険では軽度の事
故などは保険の対象外とすることが多い。医療保険でも短期の入院
を保険対象外とするものもある。


フランスでは公的な医療保険でも外来診療の度に必ず1ユーロ(約
135円)を負担する免責制度がある。保険免責を導入すると、患
者の窓口負担が増えるため、日本医師会などは

「症状が重くなるまで通院を避ける人が増え、かえっ
て医療費が増える」
と主張し、導入に反対している。


医療費に5000円かかった時の患者の窓口負担
  • 現在は5000円の3割1500円負担
  • 1000円免責になると、1000円プラス残りの4000円の3割1200円
    で合計2200円負担となる

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2005.09.03

医療改革に関する政権公約

今日(9月3日)の朝日新聞より

医療改革論戦低調


今回の衆議院選挙での医療制度改革に関するマニフェストを挙
げ、「医療費抑制の具体策に踏み込んだところはない」とバッサリ

高齢化で膨張する医療費は抑制できるのか。

患者の負担増は避けられないのか。論戦は一向に深まらない。
と書いている。

以下がマニフェスト。( )内は記事中コメント。
自民党
医療制度改革を断行。新たな高齢者医療
制度の創設などについて、年内に改革案をまとめ、次期通常国会に
法案を提出

(03年3月に閣議決定した医療制度改革の基本方針をなぞった
もので新しい内容ではない。既定路線)

公明党

「治療中心」から「予防重視」に転換。新たな高齢者の医療制
度創設、保険者の再編統合、診療報酬体系の見直し

民主党

透明で、独立性の高い、新たな高齢者医療制度の創設を含む医
療制度改革、カルテ開示を義務付ける法案を次期通常国会に提出。

(抑制策や負担増については触れていない)

共産党

高齢者の保険料や窓口負担の引き上げなど医療負担増に反対。
医療の安全が確保できるよう診療報酬を確保する

(直接の財源に触れていない)

社民党

サラリーマンの自己負担を3割から2割に戻す。新たな負担増
を求めるような高齢者医療制度の改悪に反対。

(直接の財源に触れていない)

国民新党

年金・福祉政策と確立し、すべての国民を幸せにする真の改革
を行う

新党日本

小児医療の完全窓口無料化の実現を進める

これに対する厚生省幹部の一言が

「本当は医療も、国民が選択する問題だ。」
「でもそれが出てこない。そこまで政党が成熟していないというこ
とでしょうか」

医療費をどのように抑制するのかが経済界からの宿題をつきつ
けられているのに、具体案を議論できないというのは残念賞。

何もしないと総額を最初から決めて、その範囲で医療サービス
を行うというイギリス式になったりして。

そうすると治療のためのwaiting listもできてしまう(保育園
への待機じゃなく、治療の順番待ちだそうだ)

そのイギリスへ保健医療制度のための研修へ行ってきます。

帰国するのは選挙の結果が出た次の日。

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2005.08.22

血便あれこれ

「血便覚悟で!」という気合の入れ方があるらしい。
しかし、トイレで便器が赤く染まったのを見て内心穏やかな人は少ないだろう。
やはり自分の体が何らかのサインを発信していると受け取って欲しいものです。

血便という主訴でも、実はいろいろありうる。
大腸.comというサイトでは

便と混ざっていない鮮血がでた場合は痔からの出血の頻度が多いのですが
直腸からの出血 の可能性もあります。
基本的にこの両者を区別することは困難です。

逆に、血便っぽくない黒い便(タール便と呼ぶ)のときには、食道や胃からの
出血である場合も隠れている
(いきいき健康ネット「タール便や血便は体が何らかの変調を来たしているサイン」

とは言え、やはり肛門周囲のトラブルの原因が高いので、症状続くなら
病院を検索(肛門科/沖縄県)して受診を。

よくなったからといって放置するのではなく、自分でできる生活改善にも留意のこと。

  1. 食事
    • 食物繊維を取る
    • 水分は多めに
    • ビタミンを摂取のこと
    • 適度な油脂でスムースな排便
    • 酸味も効果あり
    • ヨーグルトの乳酸菌は優れた整腸作用あり
  2. 同じ姿勢をとらない
  3. トイレでの工夫
  4. 冷やさない、温める
  5. ストレスをためない
あとは出血期間中はやはり辛子系は控えましょう。
「一粒で二度辛い」食品となります。

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2005.07.29

医師の需給に関する検討会

前稿に関連して

平成17年7月27日付けで厚生労働省から公表された資料
医師の需給に関する検討会中間報告書
  -特定の地域及び診療科における医師確保対策のための緊急提言-」

取り扱っている課題は大きく分けて2つ。

  1. へき地離島などの特定の地域における医師不足
  2. 産科等特定の診療科における医師不足
理由は医師の偏在

その中から、特に2番に関するメモを抽出


医師が不足している産科等特定科における医師確保
  • 不足している診療科への誘導
    1. 診療報酬での適切な評価
  • 不足している診療科における診療の阻害要因の軽減・除去
    1. 地域内協力体制の整備(夜間救急への診療所医師の協力)
      • 夜間救急など、医師不足が深刻な診療科に対し、診療所の医師も含めた地域の連携・協力体制を構築する
    2. 夜間救急患者の集中緩和方策(テレフォンサービスの活用)
      • 夜間の電話相談事業、患者からの相談受付体制を整備することなどにより、夜間救急への集中を緩和ささせるなど、患者の受療行動面に働きかける
  • 既存の医療資源の活用
    1. 特定の診療科における医療資源の集約化の推進
      • 特定の診療科について、少人数で診療を行っている医療機関が散在している地域においては、地域医療対策協議会を活用することなどにより、地域における連携体制を構築した上で、効率的に診療機能をまとめるなど、医療資源の集約を推進する
    2. 女性医師の多様な就業への環境整備
      • 短時間勤務、在宅勤務の導入など、女性医師の働きやすい勤務形態についての検討や、全国的な女性医師就業支援システムの整備により、女性がライフステージに応じて働くことのできる環境整備を図る
    3. 麻酔科の確保
      • 麻酔業務を行っていない麻酔科標榜医の活用を図る

女性医師の活用という視点はこれまで足りなかった視点かもしれない

もう1つの柱のへき地離島医師確保システムの確立についても、取り組むべき。

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2005.07.13

空飛ぶ救急車

民間ヘリで患者搬送/県内初
本島周辺離島2時間内に/陸自・海保を補完(沖縄タイムス7月12日
いろいろな可能性を感じさせる記事。

浦添総合病院(新里誠一郎院長)は今月、民間のヘリコプターを活用した患者搬送システム
「U―PITS」をスタートする。
移動に長時間かかる本島周辺離島の患者を要請から約二時間で同院まで運ぶシステム。 県内では現在、自衛隊や海上保安庁が「災害時救急」として離島からの急患搬送を行っているが、 民間ヘリによる患者搬送は初めて。

離島診療所勤務をする医師にとって、ヘリによる救患搬送はまさに「空飛ぶ救急車」で
大切な搬送手段であった。でも要請してからヘリが島に降りて来るまで1時間以上かかった。
座間味診療所時代に書いたレポートには、搬送患者の緊急度という分類を引用していた。
緊急度1
緊急処置をしなければ、生命に危険を生じる場合
緊急度2
生命に直接危険はないが、緊急処置をしなければ身体に障害を生じる場合
緊急度3
生命、身体のため緊急の処置は必要としないが、高度医療を必要とする場合

さて、この空飛ぶ救急車の活用の可能性だが、

 診療所医師からの搬送要請を受け、那覇空港で待機中のヘリと同病院の医師や看護師が ヘリポートで合流。離島から患者を搬送、同病院へ運ぶ。同病院―ヘリポート間は約五分で、 要請を受けて二時間以内に病院に搬送するという。  ヘリは内部を担架ごと乗せられるよう改修。全国で行われている「ドクターヘリ」のように、 機内で高度な医療行為はできないが、妊婦や骨折したお年寄りなど、救急ではない場合 にも対応、救急車代わりにヘリの利便性を活用していく。

有料、夜間搬送は行わないなどの制約はあり、あくまで自衛隊や海上保安庁による
現在の搬送システムを補完するものではあるが、有効に活用されることを期待したい。

南部徳洲会救急・高気圧治療部の小浜正博先生の随筆には
フライングドクターとドクターヘリの違い、米軍基地からのヘリ搬送の経験(迅速!)など
今回の記事に関連する興味深い内容が掲載されている。ご一読を。

今回、浦添総合病院が取得した(「県内では県立中部病院に次いで2番目の」とされている)
新型救急救命センターについての関連記事はこちら

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2005.07.10

医療費抑制バトル

全国いきいき公衆衛生の会サマーセミナーin秦野に参加しました。
その中でも話題にあがったこのニュース(日経7/10)

医療費圧縮へ県別計画
健診率など8指標設定 未達成なら補助金減

厚生労働省は医療費を抑えるため都道府県単位で様々な数値目標を盛りこんだ医療計画を作る方針を決めた。医療費の伸び率を管理する総額抑制ではなく、健康診断受診率など8つの個別指標を使い、その改善を通して圧縮する。達成できなければ国から都道府県に支給する交付金を減らし、政策の実効性を高める。

どうして医療費を抑える対策をとるかというと

政府の経済財政諮問会議は厚労省に医療費の総額抑制を求めている。
厚労省は全体の伸びを抑える政策は適当でないと新手法を考えた
そうだ。

医療費は毎年一兆円余り増えていて、国内総生産(GDP)の伸び率を上回る。
財務省や経済財政諮問会議は膨張する医療費を抑制するため、
経済指標と連動した抑制目標を提案している(高齢化修正GDP)。
厚生労働省や自民党厚労族議員は「医療費は経済指標と連動しない」と強く反発。
6月にまとめられた「骨太2005」では、医療費抑制の具体策は年末に先送りされた。

知らないところでバトルが行われ、その産物として今回の方針が出されたらしい。
でも、これぞ主役(国民)不在の論議だね。フー。

2006年度の医療制度改革に盛りこまれる導入する8つの指標について

健康診断の受診率
基本的な診断を1年間に受けた人の割合
がん検診の受診率
胃がん、肺がん、乳がん検診を受けた人の割合
疾病自覚率
基本検診で病気の可能性があった人の何%が精密検査を受けたか
早期社会復帰率
病気の発覚・入院から一定期間後に社会復帰した人の割合
在宅支援率
訪問診療・看護など在宅医療で対応可能な患者の割合
地域連携支援率
病院、診療所が病状に応じて患者を効率的に受け渡ししているか
死亡率
がん、脳卒中など病気ごとに
地域医療カバー率
がん、小児救急など主要医療サービスを地域内で提供できるか

この指標の根拠となっている表では

受診率が高く入院日数が短いほど高齢者の医療費は安い傾向に
確かに医療費が最も安い長野県だけをみればあてはまるが、
例えば医療費ワースト3位の大阪は検診受診率は長野を上回っているよ。

皮算用は他にもいろいろある

  • 健康診断で血液や尿などを調べれば早めの生活習慣病対策で発症者を減らせる。 受診率が6割〜9割に高まると生活習慣病発症者数は2割減り、2025年度医療費を2兆8千億円圧縮
  • 全国で最も入院期間が短い長野県の水準に短縮すれば2025年医療費を4兆9千億円減らせる
  • 8つの指標が改善すると医療費の1割にあたる7兆7千億円が圧縮できる
この金額のために国が都道府県にムチを振るう。
最も気になるのは、目標設定のやり方
都道府県の目標は地域の特性を考えて決める
主語が省略されていますが、やっぱり国が決めるつもりなんだろうか。
地域の特性も卓上で計算して決められたら、地方はたまらないが。

身内にムチを振るってもいいが、もっと効果があると思われる
たばこ税増税(たばこの値上げ)などキチンと外部圧力(財政サイド)とも
闘う姿勢を見せて欲しいと思うのは自分だけか。

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2005.03.09

離島の診療所から

夕刊を見ていると、テレビ欄のNHK「きょうの健康」に

危険!複合生活習慣病
という特集が組まれていることを知った。 先日の瀬上講演でもメタボリックシンドローム及びその周辺病態に関して 適切なネーミングがないとの話があったが、「複合生活習慣病」 という呼び方ははじめて聞いた。 的を得ているような、そうでないような...

NHKの「きょうの健康」に12年前に投稿した記事があるので、ここで紹介します。 今読むと、こっぱずかしいところもあるが、20代のころの足跡ということでご勘弁を。


離島の診療所から
(きょうの健康1993年12号愛読者コーナーに掲載)

医師になって3年目に、沖縄県のある離島(人口約500人)の診療所を 1人で任されることになりました。赴任してから1年と4ヶ月が過ぎようと しています。

1日に診る患者さんの数は少ないのですが、お年寄りの慢性疾患から、 観光客の耳や皮膚のトラブルまで、まさに「何でも屋」として働くことが 求められています。

研修病院で、ある程度のトレーニングを受けたとは言うものの、やはり、 経験不足は明らかです。医学書で調べたり本誌を利用するなどして、 患者さんと共に勉強しながら診療をしている感じです。

また、このような小さな島では、診療所に来る患者さんを診るだけでなく、 診療所に来ない人たちに何らかの働きかけをして、地域全体の健康に 対する意識を高めることも重要だと感じています。

これからも、島民の健康維持のために、全力を尽くしていきたいと思います。


「ある離島」というのは、小浜島のこと。3年目というのは、当時は 卒業して臨床研修2年修了後にすぐに離島勤務という体制でした。 (その後沖縄県では、臨床研修を3年に延長して、ある程度経験を 積んでから島に赴任するようになりました)。 「患者さんと共に勉強」というのは生活習慣の改善をどうしたらよいかを 一緒に話し合ったことだと思われます(^ ^;)

離島診療所時代の記録としては、ここのサイドメニューに掲示している 「離島診療所における患者紹介の現状」もご参照下さい。これは座間味診療所時代。 要旨は以下の通り。


座間味診療所における日常診療の守備範囲と病診連携の現状を把握するために、 他の医療機関への紹介患者について調査を行った。 調査期間は筆者が座間味診療所に赴任した平成7年5月から平成8年7月までの 15ヶ月間で、紹介患者数は延106例で全受診患者数に占める割合 (以下、紹介率)は2.04%、 診療科目別紹介患者数では、外科(脳外科を含む)、整形外科、内科、耳鼻科が 上位を占めたほか、産婦人科や泌尿器科でも紹介される率が比較的高かった。

ヘリコプターによる救急搬送患者は全紹介患者の21%にあたり、整形外科と内科
の患者が多くみられた。紹介の目的別分類をみると、
患者の管理を紹介先に依頼する形の紹介(Referal)が82%で、
専門医の意見を求めるための紹介(Consultation)の18%を大きく上回った。
観光目的などで島を訪れた患者が外傷のため受診し、地元へ帰る際に
治療の継続を依頼するための紹介パターンが特徴的と思われた。
紹介状に対する返信率は63.6%と他の報告に比べて低い値を示した。
このような調査結果をもとに、離島に赴任する医師に必要な研修の内容や
診療所と後方病院の連携の重要性について、今後も検討が続けられることが望まれる。



離島・へき地医療を志す医師たちの参考になれば幸甚です。

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2005.02.04

新型救命救急センター

新型は新型でも今度は救急センターの話。

その要件について(本当は要綱を探せばいいんだけど)一応検索。そしたら 宮城県の救急医療協議会というものに載っていた。その一部を抜粋させて頂きました。


2 新型救命救急センターに必要な機能等について    新型救命救急センターについては、次の機能等が備わっていることが望まれる。   (1)必要な機能等     ① 重症及び複数の診療科領域にわたるすべての重篤な救急患者を       24時間態勢で受け入れることができる診療体制     ② 初期及び二次救急医療施設等からの救急患者について24時間       態勢で受け入れることができる診療体制     ③ 研修医、医師、看護師、救急救命士等に対する救急医療の臨床教育機能     ④ 救急救命士等の知識、技術の向上を図るための研修機能     ⑤ 救急救命士の特定行為への必要な指示態勢     ⑥ 大規模災害時の医療態勢の確保

  (2)必要な施設
    ① 専用診療室(救急外来診察室、緊急手術室、X線・CT室など)
    ② 専用病床(ICU、CCU、SCU、HCUなど)
    ③ 航空搬送受入のためのヘリポート(屋上又は近接敷地)
    ④ 震災に備えた構造・設備(免震構造、自家発電装置など)

  (3)必要な設備
    ① 重篤及び複数の診療科領域にわたる救急患者用の医療機器
    ② 救急救命士へのメディカルコントロール体制の構築に必要な通信設備等

  (4)必要な病床数
     厚生労働省の救急医療対策事業実施要綱の整備基準では、
     救命救急センターの責任者が直接管理する相当数(おおむね10床以上)の
     専用病床を有し、24時間体制で救急患者に対する高度な診療機能を有するもの
     とされている。

  (5)必要な医療従事者
    ① 医師
      責任者及び専任医師は、日本救急医学会救急科専門医等とし、
      内科、外科、循環器科、脳神経外科、整形外科等の医師を
      必要に応じて確保できる体制を有する必要がある。
    ② 看護師及び他の医療従事者
      重篤な救急患者の看護に必要な専任看護師を適当数確保するとともに、
      緊急手術に必要な人員体制を確立する必要がある。また、放射線技師及び
      臨床検査技師等を常時確保する必要がある。

 3 新型救命救急センターの設置場所と整備方法について
  (1)新型救命救急センターの設置場所について
     新型救命救急センターの必要とされる機能等については、2で述べているが、
     その機能を発揮するためには、
    ① 既存の救命救急センターとの距離的問題などから、
      三次救急医療を必要とする重篤な患者の診療を行うため、
      新たに新型救命救急センターの整備が必要と認められる圏域であること。
    ② 新型救命救急センターを併設できる高度な診療機能を持つ母体病院が存在し、
      医療スタッフ、医療資源等の一定の集積があること。
    ③ 離島やへき地からの重篤な救急患者を受け入れるため、
      交通アクセスが充実していることや、ヘリコプターなどによる
      広域搬送患者の受入機能を有していること。
    ④ 急性期を脱した患者のバックベッド等が充実していること。
     などが挙げられる。
(以上抜粋させていただきました>深謝)



北部医療圏域では名護市の急病診療所が閉鎖される動きがあります。
夜間診療所廃止を提案 北部医師会が継承へ(琉球新報12月14日)
記事の中では

県立北部病院に隣接する名護市夜間急病診療所の廃止条例案が、
市当局から12月定例市議会に提案された。可決されれば来年3月末に閉所となり、
夜間急病診療の業務が北部地区医師会病院に引き継がれる。これに対し
市議の間から「今議会で採決せず、継続審議として住民医療の環境整備を議論すべきだ」と
慎重な対応を求める声が上がっている。

で、その結果を名護市議会HP議会結果一覧表で探すと
継続審査?

結果が良くわからない。そのうち市民の広場にも載るのでしょう。

これまでの経緯はともあれ、市民や病気を患っている弱い立場の人たちが
混乱しないことを共通の目標として、関係者は調整を進めるべきである。

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2004.11.02

あなたにも救える命がある

学会出張から無事職場復帰で、久々の自宅からの投稿。 と思ったら今日夜は伊平屋島に出張が入っていた. . ムーンライトマラソンには今年も参加できなかったけれど、 出雲や盛岡で見た月も、きれかった。


タイトルの「あなたにも救える命がある」というのはAED普及を推進する会のキャッチフレーズ。 AED=Automated External Defibrillatorは自動体外式除細動器のことで 心停止などの際に心臓に電気ショックを与えて蘇生させる処置を 医師の指示がなくてもできるようにしたもの。もちろん一般の人もOK

先日ある講演会でその機器を紹介していたが、音声ガイド付で 「パッドを胸に当ててください」とか「周りの人は離れてください」とか 「ボタンを押してください」などのような指示が出される。もちろん、 心電図の波形もコンピュータで自動解析した上での指示だった。 一般の人はともかく、医師でさえ街中での処置にはまだ抵抗がある との業者の言葉だった。

それはともかく、このような処置が迅速に行えるかどうかが救命のカギ となっていることは事実で、日本はこれまでその対応が遅かったと指摘を 受けていた(らしい)。

10月末にはちゅらうみ水族館でもその講習会が開かれた(らしい)。 新聞記事に紹介されていた(琉球新報沖縄タイムス)。 ちなみに海洋博記念公園には2ヶ所に配置され、次は首里城公園らしい。

これまでの心臓突然死の事例を見ると、バレーボールダイエーの ハイマンらが紹介されているが、実はマラソン中の死亡というのも多い。 沖縄県では○○マラソン、△△トライアスロンが盛んで、たしか、人口 あたりのジョギング愛好者というのも全国トップクラスである(はず)。 標記の話とも関係ない話ではない。

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2004.09.05

Dr.コトーを探せ!

厚生労働省が情報センターを新設するというこの記事。 厚生労働省が、求む!「Dr.コトー」(日刊スポーツ)琉球新報9月3日夕刊2面にも掲載されていた。

厚生労働省が2005年度予算の概算要求に2100万円を盛り込み、へき地離島での勤務経験のあるベテラン医師を社団法人地域医療振興協会内に配置して、へき地勤務希望者からの相談を受けながら希望に合うような赴任先を決めるコーディネートをするらしい。情報センター的役割のようだ。あるいはへき地診療所のマッチング屋か(こないだは保健所医師でもこういうのを考えていた)。

Dr.コトー診療所では離島医師が孤軍奮闘する姿が感動的に描かれていた。実際にあのドラマを見て、離島勤務を志す若い医師が増えてくれたとしたら功績は大きいと思う。離島住民と共に暮らす中での診療は、まさに病気を治療するというより人間を治療する仕事であり、家族や地域の状況を視野に入れた医療活動である。これは大学病院勤務医には得がたい経験だ。私も計4年間離島で一人で働いたが、今の仕事の礎となっている。

しかし、現状は甘くない。いかに継続的にコトー先生を確保するかという課題が解決されていない。沖縄県では古くは医介輔の先生方が離島へき地で従事されていた時代があり、その後外国人医師、そして国費や自治医大へと引き継がれてきた。赴任医師のモチベーションを保つためには、待遇はもちろん、施設整備や研修の確保など整備すべき課題が多いはずだが、これらが赴任医師の「犠牲的精神」によりまかなわれてきたことは否めない。

もう一つの問題は、へき地を支援する病院や医師全体の意識。例えば離島医師が研修や休暇で島を空ける際に、ピンチヒッターとして島で仕事をするドクタープール制を敷いているが、県立病院内に「定数」として確保されている彼らを見る同僚の視線は暖かくなく、「代診屋」と陰口を叩かれることもあると聞く。多くの県立病院医師にとって、離島医療は他人事なのかもしれない。

離島に医療に貢献しようという志を持って島に赴任したが、長続きせず数年で島を去らざるを得ないという経験をわれわれは何度も何度も繰り返してきている。コトー先生が快適に仕事や生活を続けることができる「しくみ」こそが重要なのだ。

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2004.04.26

46歳の夏目雅子

あの頃、もし日本に骨髄バンクがあり、あなたのドナー登録があったなら、 きっと僕らは、46歳の夏目雅子さんに会えたにちがいない ♪AC~
でお馴染みの骨髄バンク。AC公共広告機構のコマーシャル。

その骨髄バンクに関するニュースが続いている。

    移植細胞のがん化2例追加 臍帯血バンク会合で報告

    骨髄移植や臍帯血移植で提供を受けた患者に血液がんの発症があった。 5000例以上に上る骨髄移植件数に比べ発症は少なく、専門家は同移植の安全性に問題はないとしている。 しかし今後詳しい実態調査が必要になるであろう。 このような情報を提供者に伝えるかどうかは結論持ち越しとなったらしい。

    「あなたが提供した骨髄細胞ががん化したことがわかりました。 将来あなたも同じがんにかかる可能性があります。」ということを言われたら、誰でもパニックになる。 以前に「遺伝子診断で将来の乳がん発症が予測でき、健常なうちに摘出を進めている」 というニュースがあったけど、それと同じようにリスクコミュニケーションをいかに進めていくかが大きな課題になる。

    関係機関の今後の動向に注目

    骨髄バンクの登録先機関の確認をしておくこと

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2004.04.07

をいをい・・・

「病気になったらどこに行くべき」シリーズ。今回は虚血性心疾患。

<心筋こうそく>入院患者の死亡率 病院間で3倍以上の差(毎日新聞)
同じ病気でも治療方針も違えば、使う薬も違う。その結果成績にも格差が。
病気になる前に当然知りたい情報だ。

病院間の死亡率の差は最大で約3倍に達した。

「治療結果の差を指摘すると病状の差だと反論されることが多いが、病状が同じでも大きな差がつくことがはっきりした」
とは調査者の声。
日本循環器学会でのやりとりも取材されている。
 
「病院や地域で重症患者の割合が違うので、評価は難しい」「死亡率だけでの判断はよくない」。消極的な声が続いた後、虎の門病院(東京都港区)の山口徹院長が発言した。「各病院が成績を公開し、必要なら言い訳をすればいい」

 
東京医科歯科大の川渕孝一教授も「私もいい病院に行きたい。いろいろ調べたが症例数が多いからいい病院とも言えない。医療は平等だ、といっても国民はもうだまされない。(病院の格差による)運、不運で命が決まっている」と訴えた。

現在、医療界には「クリティカルパス」導入という大きな流れがある。いわゆる標準的治療(看護も含む)コースを設定するというもの。
積極的に取り組んでいるところも増えたが、ここにももしかしたら「格差」があるかもしれない。

昨日の新聞を見て驚いた。開業医レベルで風船治療とは!
止まったら即開胸するつもりだったのだろうか。
何が標準かわからなくなってきた。

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2004.04.04

肺がんになったら、どこ行くべき?

<肺がん手術>5年生存率、病院で大差 毎日新聞調査

ちょうど今NHKスペシャルで医療の質を問う番組を放映中。
患者にとって、最も知りたい情報はその病院の医師のレベル。
しかしこのような特別な調査をしなければわからないのが現状。
医師の中でも成績に関する競争意識はあるはずだが、それよりも
妙な仲間意識が優先し、護送船団的な動きになってしまう。
その際たる例が医師会。巨大な組織で政治力もある。

今の医療行政だって、どっちを向いているかわからないと思うこともある。

患者の条件の違いに加え、技量の差が影響しているとみられるが、治療成績はほとんど公開されず、格差の原因を調べるシステムもない。

病院立ち入り検査というのを行政(保健所)で行なっているが、
そこでの情報も医師の数とか施設条件とか職員の健康診断などの
ハード面での法に基づいた調査が主で、治療成績までは聞かない。
強いてあげるとすれば、院内感染のための取組状況とか、ひやり
ハッとする医療事故対策。安全の視点で病院が運営されているか
どうかはわかる。

でもね、いつも☆先生が言うように、「公的責任」として、治療成績
を公的機関が情報公開すべきだ!」というレベルにはほど遠い。ただし、
90年代とは比べ物にならないくらい、医師への不信は高まり、医師に
遠慮せずものを言う時代になってきている。
だからまったくできない話ではない。

それを言うなら、「日本で癌と診断される病理が、外国では癌でないと
分類される状況」についても、もっと情報公開されるべきなんだと思う。
「医者が癌と言ったら、癌なの!」という医者とは病理のドクターのこと。
関連する動きは癌センターから。

祝!通算100投稿目なので、つい真面目モードで書いてしまった。
4月4日。ロッテがダイエーに3連勝して首位を守った日。報告書もひとまず
提出してホッと一安心した日。ついでに読売開幕3連敗となれば、祝杯も
あげたくなる。

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